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2013年6月28日金曜日

第十四回 鍛練句会

(最高得点句)
いっしょのみちはみじかいゆうぐれ(8点)

 

(8点)いっしょのみちはみじかいゆうぐれ ◎◎◎○○
(4点)空き家の窓の夜より暗く ◎○○
(4点)お悔やみの口から餃子のにおい ◎○○○●
(3点)すれ違う赤子が咳をした ◎○
(3点)攻撃的ミッドフィルダーそれは僕ではなかったTVの中 ◎○
(3点)Fは鳴りませんでした十五歳 ○○○
(3点)後半37分ピザ届きました ◎○
(3点)後ろ姿消えてそこにも道があった ◎○
(3点)この店に決めた夏のにおいのする ◎○
(2点)涼しげな笑顔の女だ酔えない ○○
(2点)くたびれた枕カバーからいろいろと出てくる ○○
(2点)吐息かさねて月を研ぐ ○○
(2点)朧月に電車が着いた ◎
(2点)達筆が便所の壁 ○○
(2点)お母さんに切られたそうなおかっぱが俯いている ○○
(2点)ほのあかい胸もとあとは闇 ○○
(1点)死んだのは妹の方です服を脱ぐ ○
(1点)札束を前に黙ってみる俺達 ○
(1点)コレクションなぞ捨てちまおうか南風(はえ)強く吹く ○
(1点)もういらない玩具なのか夾竹桃にぶら下がって ○
(1点)人身事故の駅何事もなく雨の夕暮 ○
(1点)もうだれも叱ってくれない影夏草にのびていく ○
(-1点)しゃがむ男の陰に猫 ●
(-1点)視界も定かでない目に梅雨晴れ ●
(-2点)先輩の背中をどやしつけた飲み会の翌日 ●●
(-6点)感傷にひたってばかりもいられない ●●●●●●
(無点)その女には触れさせなかった日に揺れる海の音
(無点)ホトトギス告げる白線止まりなさい
(無点)2ちゃんに書き込むというクレームに困っているのだ老店主は
(無点)カフカに傍線を引いても忘れているテスト時
(無点)コピー&ペーストの煉獄
(無点)職場には阿修羅のような人が要る
(無点)やっぱり男は俺ひとりだった




(以上、33句)
※特選(◎)2点、並選(○)1点、逆選(●)-1点として集計。



◆作者発表

【小笠原玉虫】
空き家の窓の夜より暗く
人身事故の駅何事もなく雨の夕暮
コレクションなぞ捨てちまおうか南風(はえ)強く吹く

【シブヤTヒロ】
攻撃的ミッドフィルダーそれは僕ではなかったTVの中
2ちゃんに書き込むというクレームに困っているのだ老店主は
くたびれた枕カバーからいろいろと出てくる

【白川玄齋】
視界も定かでない目に梅雨晴れ
カフカに傍線を引いても忘れているテスト時
先輩の背中をどやしつけた飲み会の翌日

【天坂寝覚】
朧月に電車が着いた
いっしょのみちはみじかいゆうぐれ
Fは鳴りませんでした十五歳

【中筋祖啓】
感傷にひたってばかりもいられない
職場には阿修羅のような人が要る
コピー&ペーストの煉獄

【畠働猫】
吐息かさねて月を研ぐ
ほのあかい胸もとあとは闇
もうだれも叱ってくれない影夏草にのびていく

【馬場古戸暢】
しゃがむ男の陰に猫
すれ違う赤子が咳をした
お母さんに切られたそうなおかっぱが俯いている

【藤井雪兎】
札束を前に黙ってみる俺達
死んだのは妹の方です服を脱ぐ
やっぱり男は俺ひとりだった

【風呂山洋三】
涼しげな笑顔の女だ酔えない
ホトトギス告げる白線止まりなさい
この店に決めた夏のにおいのする

【本間鴨芹】
達筆が便所の壁
その女には触れさせなかった日に揺れる海の音
後半37分ピザ届きました

【松田畦道】
後ろ姿消えてそこにも道があった
お悔やみの口から餃子のにおい
もういらない玩具なのか夾竹桃にぶら下がって

53 件のコメント:

  1. いっしょのみちはみじかいゆうぐれ (8点)

    ◎中学生の頃、彼女と一緒に歩いた日暮れ時。このまま時間が止まってしまえばいいのに。なんて、そんな思い出はないけれど。かつての甘い妄想を再び思い出させてくれた句です。良すぎる(洋三)
    ◎秋の日はつるべ落としという。あっという間に日が暮れるまでのほんの短い間、帰る方向が同じひとと歩く。全てひらがな表記なのは、遠い過去であることを匂わせる効果だろうか。人生のほんの一瞬を共に歩んだひとへ思いを寄せる句。平易だが、何度唇へ乗せてみても飽きない。良句とはそういうものだ。(畦道)
    ◎この句は取らざるを得なかったです。全てひらがなで夕暮れは無いです。夕暮れのように短い「いっしよ」。なんともズルい句。(Tヒロ)
    ○好きな雰囲気の句ではある。ただ、ひらがなばかりのため、読みにくく、記憶しがたい。(古戸暢)
    ○分かる。もっと一緒にいたいですよねぇ(´;ω;‘)ウッ…(玉虫)
    △すべてひらがなで表現することによって、ありきたりな発見を、まるで幼い者の気づきであるかのように新鮮に見せている。しかしありきたりと言えばやはりありきたりかなあ。当たり前すぎるか。(働猫)

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  2. 空き家の窓の夜より暗く (4点)

    ◎失われたものの持つ闇をよく表現している。夜の闇はいずれ朝にかき消されてしまうが、そこに生きた人々とともに何もかもが失われ、空っぽになってしまった空き家を包む闇は深く、悲しい。(働猫)
    ○もう誰も住まなくなって久しい、荒れた家。窓ガラスには埃が溜まり、なかを窺うことはできない。そこに夜より暗い闇を見てしまったのは、その家が空き家となった経緯に、なにかがあるせいだろうか。写生に徹していながら、句の向こうから哀しみが立ち上ってくる。特選と迷った並選。(畦道)
    ○夜よりも真っ暗な空き家の窓の奥。これはもう人生であったり、人の営みが夜より暗いということだろう。(Tヒロ)

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    1. 作者です。有難うございます。
      我が街、柏は、例の放射能汚染のせいで人口の流出が止まらず、うちの近所も目に見えて空き家が増えてきました。
      空き家・空き部屋の、カーテンのついていない真っ暗い窓。一度人の営みのあった窓の中は、無人になってからも、密度の濃い何かが残っていそうでゾクッとしますね。
      立ち止まって犬のうんこ拾ったりしている時、無人のはずの窓から、何かがこちらを見ている気がする。
      そんな気持ちを詠んでみました(^〇^)

      玉虫 拝

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  3. お悔やみの口から餃子のにおい (4点)

    ◎気まずいなあ。(寝覚)
    ○食べてしまったものは仕方がない。(古戸暢)
    ○すごくモヤモヤする句。この餃子のにおい、肯定できず否定できず無視できず。(鴨芹)
    ○他人事のいやな感じがよくでている。こっちは身内亡くして悲しいのに、何をにんにく食って精つけてんだ、おまえは。という。(働猫)
    ●むしろ、その匂いも好きになったほうが、幸せになれるのに(祖啓)
    △なぜ餃子など食べてしまったのか。視点が面白いです(洋三)
    △言葉のリズムもいいし、面白いけどなんか残念な句です。(Tヒロ)

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  4. すれ違う赤子が咳をした (3点)

    ◎すれ違っただけなのに「もしかして俺のせい?」などと思ってしまう、そんな場面。何気ない一瞬を上手く切り取っている。(鴨芹)
    ○私は赤ちゃんの咳を聞いた事がない。それは自分に子供がいないからだが、何故か赤ちゃんはいつも泣いていて、咳やくしゃみをしないイメージがある。どういうものか聞いてみたい(雪兎)
    △自らを穢れた存在、不吉な存在としてとらえる自虐。生きててすいません。という哀しみか。(働猫)
    △国語のテスト受けてるみたいです。こういう句は作者を知った状況で読みたいなぁと思いました。(Tヒロ)

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  5. 攻撃的ミッドフィルダーそれは僕ではなかったTVの中 (3点)

    ◎攻撃的ミッドフィルダーはサッカーの花形で、当然自分が選ばれると思っていたけれどもそうではなかった。そして実際に選ばれた選手をテレビで見る、応援しつつもそれだけではない内心、焦りも見え隠れする心境だと思いました。(白川)
    ○誰しもの憧れの存在。そんな存在を自分はTVで眺めているだけ。軽やかなリズムに乗せて繰り出す一種の侘しさか。いいなあ、これ(洋三)
    △オレもサッカー選手になりたかったんだ…的な苦さに胸がズキッとします。(玉虫)
    △でも自分が社会的なポジションとしてミッドフィルダーだということは自覚してるんですね(雪兎)

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  6. Fは鳴りませんでした十五歳 (3点)

    ○私もFコードにはだいぶ苦戦しました。この句の場合、もしかしたらギターを諦めたのかも。いずれにせよノスタルジア感じる句。好きだなあ、こういうの(洋三)
    ○最近中学生の娘にギターを買った。いくつかのコードを教えたがFは教えていない。なぜなら僕自身中学生の頃Fで挫折したから。(鴨芹)
    ○Fといえば、藤子不二雄かと思ってしまう(祖啓)
    △いいですね。ギターですよね。青春という感じがする。(玉虫)
    △Fの壁。次にはBの壁が待っている。私はその先のややこしいコードで挫折した。(畦道)
    △もう15なんだし、Fぐらい鳴らせよ!と思ってしまいます。押さえきれないんでしょうね。(Tヒロ)

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    1. ギターのことだろうと思いつつも、ギターにまったく興味を示さなかった私には想像することができなかった。

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  7. 後半37分ピザ届きました (3点)

    ◎おめでとう!幸せな気持ちになれました。参加したい。(祖啓)
    ○試合が優勢 or 接戦なのかボロ負けなのかでずいぶんと変わってきそうですね。前者なら「なぜこのタイミングで。。。」と思い、後者なら「気分転換に丁度いいや」ということになりそうですね。(白川)
    △いいですね。楽しそう。TVでサッカー観戦かな。自分はサッカー観ませんが、こういう楽しさは分かります。わくわくの夜。良句。(玉虫)
    △ここからが本番ですね(洋三)
    △これは困りました。出たいけど出たくない。そんなシチュエーション。しかも37分にパスでもゴールでもなくピザ!残念系であります。(Tヒロ)

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  8. 後ろ姿消えてそこにも道があった (3点)

    ◎別れの後、置き土産のように、または人生の続きのように道が伸びている。この別れが無かったら、この道に気付けなかっただろう。行くしか、無い(雪兎)
    ○後ろ姿が誰のものかによって印象が変わりますね。はじめ自分は街中で、裏路地に消える人を見たのだと思ったのですが、考えてみるとそれだけではないですね。山の中で獲物(熊だな)を追いかけている猟師。都会で女性を追いかけるストーカー。トトロを追いかけるさつきとメイ。いずれにしても新鮮な驚きが表現されていていいですね。(働猫)
    △音楽にも自由律にも、そんな道を感じます(洋三)
    △先人の歩いてきた道。僕らもその後を追うているのでしょう。そしていまや道もたくさんあるということでしょうか。(Tヒロ)

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  9. この店に決めた夏のにおいのする (3点)

    ◎文句なしにいいです。見た瞬間トキメいて、今回はこちらしかないと思いました。すぐそこに迫った夏、沸き立つような何かの予感がある感じ。大好きです。(玉虫)
    ○キャッチコピーみたいなんだけど、なんか気になるんですよね。基本に忠実な倒置法。(Tヒロ)
    △店かー。「部屋」だったら好き句だった。(働猫)

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    1. とりませんでしたが、迷った一句です。働猫さん評に、なるほど納得しました。

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    2. 部屋にしたらTシャツと私が欲しくなりそうです。

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  10. 涼しげな笑顔の女だ酔えない (2点)

    ○結局、好きだ(祖啓)
    ○笑顔にもいろいろあるが、これは美しいながらも安心できない笑顔だ。もっとも、人によっては酔っ払ってしまうだろうが(雪兎)
    △いい女かもしれないけどこういう女きらい!!w(玉虫)
    △好きなんだろうな。(働猫)
    △飲み屋の女の子の営業スマイルか。お金が目的だななんて考えると確かに酔えない。(Tヒロ)

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  11. くたびれた枕カバーからいろいろと出てくる (2点)

    ○いったい何日洗濯をしなかったのだろうか。いくつもの夜を共にした枕カバーからは、フケやら抜け毛やら綿埃やら、その他訳のわかならいものがたくさん出てくる。言うなれば細胞の墓場だ。くたびれた、という言い方にもうひと工夫あればもっと良かったと思う。(畦道)
    ○食べれないけど、穀物っぽい(祖啓)
    △三十を越えたあたりから出てきました。やれやれです。(洋三)

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  12. 吐息かさねて月を研ぐ (2点)

    ○好き。大変色っぽいです。月ですら嫉妬する二人なのでしょう。いいいです。(玉虫)
    ○『研ぐ』はずいぶん迂遠な表現だと思うけれど、雰囲気は嫌いでない。(寝覚)
    △月、おそらく半月を刃物に見立てていることを、前半でもっと生かしたかった。(畦道)
    △吐息が月を研ぐとは格好いいフレーズです。研いだ月をどうするのか作者に聞きたい。(Tヒロ)

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  13. 朧月に電車が着いた (2点)

    ◎観念的な句を個人的に苦手としているが、この句ではちょうどいい塩梅となっているように思う。無人駅かもしれない。(古戸暢)
    △視点の移動が自然。(働猫)
    △残念ながらこの句意が読めないです。朧月である意味が分かりませんでした。雰囲気は何やら幻想的な感じがします。(Tヒロ)

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  14. 達筆が便所の壁 (2点)

    ○スプレーで書いたような落書きにも、達筆なものがたまにある。書道をやっていたのだろうか。(古戸暢)
    ○便所の壁とかに描かれている絵が、以外に上手だったりする、それを見つける本人にも自分の道の途上の苦しい状況にあることに対して、忸怩たる思いがある、そんな風に思いました。(白川)
    △スッゲ達筆で「死ね」とかあったら、こりゃどういう人が書いたんだろって気になっちゃいますね。(玉虫)
    △あります、あります。無駄に達筆(洋三)
    △男子トイレの小便器にはなぜか壁に格言が貼られていたりしますよね。(働猫)
    △差別用語でしょうか。それとも変な告白でしょうか。分かりませんが、すぐにそういう言葉かなと思ってしまいました。それらが達筆であるというところが面白さなんだろうと思いました。(Tヒロ)

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  15. お母さんに切られたそうなおかっぱが俯いている (2点)

    ○おかっぱもかわいいと思うんですけどね。(寝覚)
    ○仕上がりに不満でも?ちょっと不機嫌な女の子でしょうか。おかっぱ頭のせいだと感じたなんて作者も可愛らしいです。(Tヒロ)
    △光景が目に浮かびます。かわいい(洋三)
    △かわいらしいですね。(働猫)

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    1. 外出したくないほどショックだったとか。早くも女の子女の子していました。

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  16. ほのあかい胸もとあとは闇 (2点)

    ○いいいですね、大変色っぽく、また訳ありな感じがします。ハマったらめんどくさい女かもしれないけど、こういう場合は、思い切ってイキなはれ!と、無責任に力強く背中を押したくなります。こういう色っぽくて翳りのある女性は大変魅力的に思います。良句。大好きです。(玉虫)
    ○何かを伝えたがっている胸もとの描写の後に、「あとは闇」と投げっ放しにしたのが逆によかった。この方法によって読み手はそれぞれの闇で「ほのあかい胸もと」を思うことができるのである(雪兎)
    △胸元が薄っすら赤いのはチョップのせいではないと思います。赤と黒の印象しかなく、どういう状況で詠んだのか見えてきませんでした。(Tヒロ)

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  17. 死んだのは妹の方です服を脱ぐ (1点)

    ○双子なのだろう。服を脱ぐと、姉にだけ尻にあざがあるのだ。「相棒」で見た。(働猫)
    △どういう状況なのか分からないけど、ちょっとゾクッときますよね。妹目当てだったのに姉の方を脱がしているのか。それとも死んだ妹の男に姉が懸想してるみたいなおっかない状況なのか。ドロドロイイネ!!(玉虫)
    △死んだはずだよお富さん。妄想をくすぐる句です(洋三)
    △「妹の方」と言うからには双子だろうか。そういえば未だにマナカナの区別がつかない。(鴨芹)
    △相当想像力を必要とする句です。その前後関係というか作者の日常それらが見えないため、読んでも感情が入りませんでした。(Tヒロ)

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    1. 作者です。仰る通りこれは双子の姉妹、もしくはよく似た姉妹の物語ですね。
      この句は梅雨時に作ったので、梅雨時のどこかで起こっている出来事なのかもしれません。句には何の説明もありませんけど。

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  18. 札束を前に黙ってみる俺達 (1点)

    ○お互いに牽制しあっているのだろうか。(寝覚)
    △「黙ってしまう」のではなく「黙ってみる」。腹は決まっている。もう引き返せない札束に手を伸ばす。(鴨芹)
    △悪いことをしたわけでもないのに、なぜか黙る。それこそが金の力なのでしょうか(洋三)
    △ゴクリと息を飲む、漫画・ドラマなどのシーンを思い出します。喜びたいのか圧倒されてるのか。(Tヒロ)

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    1. 三億円事件直後の犯人たちの部屋ですね。

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    2. 作者です。札束を見たことがありますが、特に汚いお金じゃないのに、何故か黙ってしまいました。
      感情を露わにすると、目の前の札束に飲み込まれてしまいそうで。

      金が無い金が無いといった嘆きばかりでなく、お金の魔力に飲み込まれる人間の姿も句にしていきたいです。

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  19. コレクションなぞ捨てちまおうか南風(はえ)強く吹く (1点)

    ○「南風」。確かに北風や西風じゃそのまんまな気がする。東風だと穏やか過ぎるか。天候の変化を暗示する「南風」こそが、やはりふさわしいのでしょう。カッコいいなあ。ストライクです(洋三)
    △コレクションと南風の関連性が難しいと感じました。(はえ)はいらないと感じました。(Tヒロ)

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    1. 作者です。有難うございます。
      絶賛断捨離中で、いろいろ捨ててしまいたくなってるところであります。

      > 洋三さま。
       有難うございます!(^〇^)
       あたたかい南風が吹いて、わくわくざわざわして、もう全部古いものなど
       捨ててしまおうか、みたいに高揚してるのが伝わったみたいで嬉しいです。

      > Tヒロさま。
       わーそうか!>< 関連性が伝わりにくかった感じですか。
       自分では分かってるだけ、という、典型的なアレになっちゃいましたね!

      玉虫 拝

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  20. もういらない玩具なのか夾竹桃にぶら下がって (1点)

    ○夾竹桃は広島の原爆が落ちて最初に咲いた花で、その咲いている枝に爆風で飛ばされてきたおもちゃがぶら下がっている、おそらくこのおもちゃの持ち主の子供はすでに亡くなっている、そんな風に思いました。「玩具」がいいなと思いました。(白川)
    △シュールな感じのする句です(洋三)
    △夾竹桃が咲いてるところって、大きな幹線道路沿いだったりします。ちょっと殺伐としている風景に夾竹桃が似合います。この句は夾竹桃に玩具がぶら下がってたのを見たのでしょう。そこに家庭の崩壊などのイメージがついたと感じました。(Tヒロ)

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    1. 白川様

      作者、畦道です。広島は全く念頭にありませんでしたが、素晴らしい読みだと思います。作者の意図を越えて、作が輝きを得ました。ありがとうございました。

      洋三様

      夾竹桃の妖しさですね。

      Tヒロ様

      何故でしょう、やはり夾竹桃には陰惨な、じめっとした印象があるんですよね。

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  21. 人身事故の駅何事もなく雨の夕暮 (1点)

    ○人身事故の現場に居合わせると「何事もなく」時間が過ぎていく周囲に対し、何事もないとは言えない自分がそこにぽつんと取り残されているような気分になる。(鴨芹)
    △悲劇の後も日常は繰り返されていくのですよね(洋三)
    △個人的な哀しみとは関係なく世界は回るのですね。(働猫)
    △雨で夕暮れとはいかに?仕事帰りとかの時間の事でしょうか。(Tヒロ)

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    1. 作者です。有難うございます。

      よく人身事故で止まる沿線に住んでおりまして、朝の出勤時にしょっちゅう
      悩まされております。
      人が死ぬって大事件だけど、いつまでも電車止めとく訳にもいかないので、
      遅くとも1時間後には再び運行を始めます。
      退勤時間には、もう何事もなかったかのようです。
      雨が降ってるとさらに洗い流されるように、なかったことになっちゃうなと。
      「個人的な哀しみとは関係なく世界は回る」まさにそんな気持ちになりますね。
      伝わってとても嬉しいです。有難うございます(^〇^)

      玉虫 拝

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  22. もうだれも叱ってくれない影夏草にのびていく (1点)

    ○大人になる、ということの一抹の寂しさ。人間の内面の成長を、影が伸びることに重ねてみたのは巧みだった。(畦道)
    △それが大人のさびしさなのでしょうね。共感です(洋三)
    △ある程度の地位に達した人が自分の大きな影を見ながらため息をつく、そういう風に理解しました。(白川)
    △会社でも上の立場になった方でしょうか。それとも単純に年を取る事なのでしょうか。「兵どもが夢のあと」芭蕉の句のイメージと重なりました。(Tヒロ)

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  23. しゃがむ男の陰に猫 (-1点)

    ●しゃがんだ男は猫を可愛がるためにしゃがんだのだろうか。猫とこの男性との関係としゃがむ行為の必要性など説明がなく曖昧であると思います。(Tヒロ)
    △いいですね。一見猫なんかに興味なさそうな男性であればあるほどぐっときます。案外優しいのねみたいな。(玉虫)
    △いかつい感じの男だとなおよい景色。(働猫)

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    1. 何者かはわかりませんが、細めの男性でした。撫でていたので、しゃがんだのは猫を可愛がるためです多分。

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  24. 視界も定かでない目に梅雨晴れ (-1点)

    ●非常に気になる句なのですが、どうしても状況が分からなかったため逆選とさせて頂きました。無理矢理想像すると、雨の降らない梅雨、暑くて朦朧としてるのかな。あと一歩、心境に踏み込んで頂けたら好きでとってたと思います。好きな雰囲気だけに惜しい。(玉虫)
    △視界も定かではないとは泣いているのでしょうか。梅雨の晴れ間が目に沁みる。悲しい出来事があったのだろう。(Tヒロ)

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    1. 病に臥せっていたのでしょうか。

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  25. 先輩の背中をどやしつけた飲み会の翌日 (-2点)

    ●俳句には日記としての側面も、確かにある。しかし、これではあまりに散文的。読むほうにとっては全くのひとごとだ。伝わるものがなにもない。(畦道)
    ●気まずさのようなものを詠みたかったのかもしれないが、『飲み会の翌日』の説明でしかない。(寝覚)
    △面と向かってではなく「背中」というところがポイント。その時の表情がわからないだけに余計怖いです。私も気を付けよう(雪兎)
    △無礼講という名の下に本当に無礼になる後輩。最近は多いみたいです(笑)(Tヒロ)

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    1. 無礼講という言葉の意味がわからないと、就職したての子が悩んでいたのを思い出しました。

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  26. 感傷にひたってばかりもいられない (-6点)

    ●誰もがわかりきっていることを使い古された表現で表されても、感動のしようがない。(古戸暢)
    ●内容は素直に共感なのですが、句としては物足りなさを感じてしまいました。(洋三)
    ●前向きなエネルギーだ。逆選にとってくれと言わんばかりのパワーを感じる。僕はひねくれ者だけどこの句の前では素直になれる。(鴨芹)
    ●私もこういう心境に時折なりますが、これを句とするのかどうかというのが迷います。正直、ここまで直球で良いのかなと思いました。(白川)
    ●あなたの頭の中でしか起こっていないことを表現したいのであれば、俳句ではなく自由詩を書けばいい。きっといいのが書けるに違いない(雪兎)
    ●定型に収まっているが、句というにはあまりにもそのままというか、散文的というか、違和感を覚える。(働猫)
    △句として評価不能。(寝覚)
    △その通り。放って置いても時間は過ぎ、年を取る。(Tヒロ)

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  27. その女には触れさせなかった日に揺れる海の音 (無点)

    △いまひとつ句意は掴めませんが、雰囲気は好きです(洋三)
    △ドラマがありそうなのですが思い浮かばないなあ。こういうのなかったから。(働猫)
    △僕には難解です。「日に揺れる海の音」日に揺れるのは波…海の音は波音…という事は、海そのものなんだろうけど、触れさせなかったとはいかなる事や?(Tヒロ)

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  28. ホトトギス告げる白線止まりなさい (無点)

    △ホトトギスが告げるのは信号ですね。(Tヒロ)

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  29. 2ちゃんに書き込むというクレームに困っているのだ老店主は (無点)

    △ということは、その老店主は2ちゃんを見ているということか。面白い句です(洋三)
    △困っていると言いつつも、この老店主が深夜一心不乱にAAをコピペしまくったりしているかもしれないのがこの時代。(鴨芹)
    △これからの時事句は、ある程度ネットに詳しくないとわからないかもしれませんね(雪兎)

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  30. カフカに傍線を引いても忘れているテスト時 (無点)

    △「何だよ!俺やったのに…答案にらみながら腹立ててるに違いありません。答え合わせしてさらにがっかりするんですね。なんせ答えは超有名人ですから。(Tヒロ)

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    1. カフカを学校で習った記憶がない。こうしてどんどん忘れて行くのだろうか。

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  31. コピー&ペーストの煉獄 (無点)

    △苦手な作業なのにお疲れさまでした。(Tヒロ)

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    1. ctrl+cとctrl+vで乗り切りましょう。

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  32. 職場には阿修羅のような人が要る (無点)

    △「居る」ではなく「要る」。確かにそのとおりだ。ここでいう「阿修羅」は阿修羅・原のことではない。アシュラマンでもない。(鴨芹)
    △忙しいのですね。クワーカッカッカッカ。(働猫)
    △定型韻律。しかし、句意的にもあまりにもそのまま過ぎて、定型俳句としてもどうなの?疑問が出てきます。(Tヒロ)

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  33. やっぱり男は俺ひとりだった (無点)

    △状況はよく分からないが、なんとなくうれしい。(畦道)
    △このような状況になることが少なくないのですが、あの居心地の悪さったら。(鴨芹)
    △選にはとりませんでしたが、こういう無根拠な思いこみがかっこいいなと思いました。(白川)
    △いろいろな状況が考えられますが、いいじゃないですか。どうぞ楽しんでください。(働猫)
    △何というシチュエーション!絶対嫌だ(笑)(Tヒロ)

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    1. 畦道さまがうれしがって、Tヒロさまが嫌がってるご様子になごんだwww

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    2. そうか、うれしくない場合もあるんだ……ということに軽く衝撃を受けております。

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    3. 作者です。女性との関係にもよるでしょうね。
      今までに面識があるかどうか。そしてこれからも関わるか。

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