2020年7月9日木曜日

第九回 VT句会


◇集計結果

(9点)靴で殴る雨ってたのしい(由紀)  ◎◎◎○○○
(9点)花を枯らす男を信じてこの街にいる(あるけ)  ◎◎○○○○○
(6点)土砂降りに米を買う(一音)  ◎◎○○
(6点)五月闇父の配信始まりぬ (雪兎)  ◎◎○○
(5点)コンプラに触れているから月きれい(働猫)  ○○○○○
(4点)今日を終える雨の匂い(古戸信)  ◎○○
(4点)憂鬱の衛星としてかたつむり(一音)  ◎○○
(4点)バックミラーにうつしてみる裸足(東子)  ◎○○○● complete!
(3点)会う人もなくて午後の窓(直治)  ○○○
(3点)庭先の枇杷にも猫にも夕陽射す (古戸信)  ○○○
(1点)デモ、はじめて新宿で大声出した(雪兎)  ◎●
(1点)おんなの吐息しめり小雨(錆助)  ◎●
(1点)「いらっしゃい」の眼が呼んでない(京介)  ○
(1点)保存した写真の中にきみが撮った花(あるけ)  ○
(1点)助け来ぬ間に泣き止めば夏至(玉虫)  ○
(1点)生きている目ではなかった鏡(直治)  ○
(1点)春の花朽ちたまま蛙鳴く(錆助)  ○
(1点)交響楽鳴り響く西日の四畳半(タケウマ)  ○
(1点)タイムマシンに入れるコインがない(京介)  ○○●
(0点)生き過ぎた罪あるいて帰る(働猫)
(0点)花合歓や互いに白髪ほめ合うて(東子)
(0点)窓から顔を出す鉄塊衆(造林鎌)  ○●
(0点)紫陽花脇で会っており紫陽花のことは言わず (由紀)  ○●
(0点)炎帝の目から逃れて暗渠かな(玉虫)  ○●
(-1点)人差し指に記憶(タケウマ)  ●
(-1点)水着が頭をのせている(以太)  ●
(-1点)暴れ両腕の鉄塊員(造林鎌)  ●
(ー3点)見えない銃弾がつらぬいたゼリー(以太) ○●●●●

以上、28句。
※特選◎(2点)、並選 ○(1点)、逆選 ●(-1点)として集計。

◇投句者

【直治】
会う人もなくて午後の窓
生きている目ではなかった鏡

【ホームセンター造林鎌 】
暴れ両腕の鉄塊員
窓から顔を出す鉄塊衆

【藤井雪兎】
デモ、はじめて新宿で大声出した
五月闇父の配信始まりぬ

【矢野錆助】
おんなの吐息しめり小雨
春の花朽ちたまま蛙鳴く

【尾内以太】
見えない銃弾がつらぬいたゼリー
水着が頭をのせている

【畠働猫】
生き過ぎた罪あるいて帰る
コンプラに触れているから月きれい

【吉村一音】
土砂降りに米を買う
憂鬱の衛星としてかたつむり

【タケウマ】
人差し指に記憶
交響楽鳴り響く西日の四畳半

【古戸信】
今日を終える雨の匂い
庭先の枇杷にも猫にも夕陽射す

【北大路京介】
「いらっしゃい」の眼が呼んでない
タイムマシンに入れるコインがない

【谷あるけ】
保存した写真の中にきみが撮った花
花を枯らす男を信じてこの街にいる

【由紀】
靴で殴る雨ってたのしい
紫陽花脇で会っており紫陽花のことは言わず

【中川東子】
花合歓や互いに白髪ほめ合うて
バックミラーにうつしてみる裸足

【小笠原玉虫】
助け来ぬ間に泣き止めば夏至
炎帝の目から逃れて暗渠かな

以上、14名。
※投句順。