2020年7月9日木曜日

第九回 VT句会


◇集計結果

(9点)靴で殴る雨ってたのしい(由紀)  ◎◎◎○○○
(9点)花を枯らす男を信じてこの街にいる(あるけ)  ◎◎○○○○○
(6点)土砂降りに米を買う(一音)  ◎◎○○
(6点)五月闇父の配信始まりぬ (雪兎)  ◎◎○○
(5点)コンプラに触れているから月きれい(働猫)  ○○○○○
(4点)今日を終える雨の匂い(古戸信)  ◎○○
(4点)憂鬱の衛星としてかたつむり(一音)  ◎○○
(4点)バックミラーにうつしてみる裸足(東子)  ◎○○○● complete!
(3点)会う人もなくて午後の窓(直治)  ○○○
(3点)庭先の枇杷にも猫にも夕陽射す (古戸信)  ○○○
(1点)デモ、はじめて新宿で大声出した(雪兎)  ◎●
(1点)おんなの吐息しめり小雨(錆助)  ◎●
(1点)「いらっしゃい」の眼が呼んでない(京介)  ○
(1点)保存した写真の中にきみが撮った花(あるけ)  ○
(1点)助け来ぬ間に泣き止めば夏至(玉虫)  ○
(1点)生きている目ではなかった鏡(直治)  ○
(1点)春の花朽ちたまま蛙鳴く(錆助)  ○
(1点)交響楽鳴り響く西日の四畳半(タケウマ)  ○
(1点)タイムマシンに入れるコインがない(京介)  ○○●
(0点)生き過ぎた罪あるいて帰る(働猫)
(0点)花合歓や互いに白髪ほめ合うて(東子)
(0点)窓から顔を出す鉄塊衆(造林鎌)  ○●
(0点)紫陽花脇で会っており紫陽花のことは言わず (由紀)  ○●
(0点)炎帝の目から逃れて暗渠かな(玉虫)  ○●
(-1点)人差し指に記憶(タケウマ)  ●
(-1点)水着が頭をのせている(以太)  ●
(-1点)暴れ両腕の鉄塊員(造林鎌)  ●
(ー3点)見えない銃弾がつらぬいたゼリー(以太) ○●●●●

以上、28句。
※特選◎(2点)、並選 ○(1点)、逆選 ●(-1点)として集計。

◇投句者

【直治】
会う人もなくて午後の窓
生きている目ではなかった鏡

【ホームセンター造林鎌 】
暴れ両腕の鉄塊員
窓から顔を出す鉄塊衆

【藤井雪兎】
デモ、はじめて新宿で大声出した
五月闇父の配信始まりぬ

【矢野錆助】
おんなの吐息しめり小雨
春の花朽ちたまま蛙鳴く

【尾内以太】
見えない銃弾がつらぬいたゼリー
水着が頭をのせている

【畠働猫】
生き過ぎた罪あるいて帰る
コンプラに触れているから月きれい

【吉村一音】
土砂降りに米を買う
憂鬱の衛星としてかたつむり

【タケウマ】
人差し指に記憶
交響楽鳴り響く西日の四畳半

【古戸信】
今日を終える雨の匂い
庭先の枇杷にも猫にも夕陽射す

【北大路京介】
「いらっしゃい」の眼が呼んでない
タイムマシンに入れるコインがない

【谷あるけ】
保存した写真の中にきみが撮った花
花を枯らす男を信じてこの街にいる

【由紀】
靴で殴る雨ってたのしい
紫陽花脇で会っており紫陽花のことは言わず

【中川東子】
花合歓や互いに白髪ほめ合うて
バックミラーにうつしてみる裸足

【小笠原玉虫】
助け来ぬ間に泣き止めば夏至
炎帝の目から逃れて暗渠かな

以上、14名。
※投句順。

29 件のコメント:

  1. (9点)靴で殴る雨ってたのしい(由紀)

    ◎うまくできている句。なんか楽しそうだし、たのしいって自分で言ってる。(造林鎌)
    ◎一見水たまりを弾いて歩く無邪気で楽しげな様子と思いきや、「靴で殴る」をよくよく考えたらものすごくバイオレンスな世界なのではないか。そう読むと、血まみれで雨に降られる危ないヤツに見えてきた。(一音)
    ◎玉虫特選はこちらに。今回投句分で断トツで大好き。激しい雨の中、殴り合いのケンカが勃発したイメージ。お互い興奮しちゃって何が何やら分からない。何でケンカになったのか。どんな暴力をお互いふるったのか。しかし、篠突く雨の中、オレはやってやったぜ!脱いだ靴でパカーン!とあいつをぶん殴ってやった!その瞬間、快哉を叫び、楽しきものに雨はなりけり。いいですね。とても自由な感じのする佳句です。(玉虫)
    ○どんどん殴るといい。そして、ずぶ濡れになって熱でも出せばいい。でも、こういつ奴に限って頑丈なんだよね。そんな狂気にひかれる。(タケウマ)
    ○靴で殴ったことでハイになっているのか。雨降る中、靴でぶん殴ったあと笑ってる姿が清々しい。鬱憤を晴らしたのだと思う。 (北大路京介)
    ○「たのしい」を他の語で表せればとも思ったが、「たのしい」によって狂気が描かれていていいようにも感じた 。(古戸信)
    △跣で踊れ。(以太)
    △アイムシンギングインザレイン。(働猫)
    △もうはちゃめちゃに泥んこなんでしょう。(雪兎)
    △たのしいのひらがなに狂気を感じる。(あるけ)
    △作者が〈たのしい〉と言ってしまって、読み手は手持ちぶさたになりそうです。靴を手にしているのでしょうか。(東子)
    △ピチピチ、チャプチャプ、ランランラン♪(錆助)

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  2. (8点)花を枯らす男を信じてこの街にいる(あるけ)

    ◎圧倒された。花咲爺の真逆を行く男の生き様というか人間性とかを信じてしまったのだろう、虚飾に流されずちゃんと終わらせられる男の。だから「この街」、たぶん男の暮らす街にいる。「信じて」は恋になりつつある。花を枯らす男は終わりの色が濃い、その恋もいつか必ず終わる。必ず終わる恋だと知っているからこの街から出なくてもいいのだ。そう、「いる」は出られないのではなく、出なくてもいい、だ。(以太)
    ◎採るほかない。意味も状況もわからない 。(古戸信)
    ○雰囲気でとります。(直治)
    ○枯らす人には嘘がなさそう。その男性を信じるまでのドラマがあり、同時進行で花も枯れていくのだろう。詩情がある。(由紀)
    ○作者を応援したい気持ちになりました。〈この街にいる〉は、なんでもないようでいてなかなかかっこいいと思いました。場合によってはいなくなるという含みもあるというのは深読みでしょうか。(東子)
    ○花のように自分も枯らされてしまうかもしれない不安を抱きつつも信じたくなる男なのだろう。どんな魅力がある男なのか気になる。 (京介)
    △浪花節だよ人生は。(働猫)
    △花を枯らすのはそれなりの罪だと思いますので、この方の覚悟は相当なものです。(雪兎)
    △多分「花を枯らす」で一旦切れるのかなと解釈。男を信じてこの街にいるあいだに花が枯れた、と。個人的にはそんな男も町もYOU捨てちゃいなYOって思います。句の構成は好き。(玉虫)
    △「花を枯らす男」はセンスあるイイ表現だと思います。無責任に言わせてもらえば、そんな男とは別れた方が良いと思います。(錆助)

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    1. (9点)花を枯らす男を信じてこの街にいる(あるけ)
      ◎圧倒された。花咲爺の真逆を行く男の生き様というか人間性とかを信じてしまったのだろう、虚飾に流されずちゃんと終わらせられる男の。だから「この街」、たぶん男の暮らす街にいる。「信じて」は恋になりつつある。花を枯らす男は終わりの色が濃い、その恋もいつか必ず終わる。必ず終わる恋だと知っているからこの街から出なくてもいいのだ。そう、「いる」は出られないのではなく、出なくてもいい、だ。(以太)
      ◎採るほかない。意味も状況もわからない 。(古戸信)
      ○雰囲気でとります。(直治)
      ○枯らす人には嘘がなさそう。その男性を信じるまでのドラマがあり、同時進行で花も枯れていくのだろう。詩情がある。(由紀)
      ○作者を応援したい気持ちになりました。〈この街にいる〉は、なんでもないようでいてなかなかかっこいいと思いました。場合によってはいなくなるという含みもあるというのは深読みでしょうか。(東子)
      ○花のように自分も枯らされてしまうかもしれない不安を抱きつつも信じたくなる男なのだろう。どんな魅力がある男なのか気になる。 (京介)
      ○「この街にいる」から、男は配偶者か同棲相手と読んだ。本当に信じていい男かはわからないが、悪い人ではないのだろう。(一音)
      △浪花節だよ人生は。(働猫)
      △花を枯らすのはそれなりの罪だと思いますので、この方の覚悟は相当なものです。(雪兎)
      △多分「花を枯らす」で一旦切れるのかなと解釈。男を信じてこの街にいるあいだに花が枯れた、と。個人的にはそんな男も町もYOU捨てちゃいなYOって思います。句の構成は好き。(玉虫)
      △「花を枯らす男」はセンスあるイイ表現だと思います。無責任に言わせてもらえば、そんな男とは別れた方が良いと思います。(錆助)

      ※上記のように訂正します。申し訳ございません。

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  3. (6点)土砂降りに米を買う(一音)

    ◎気になる句が五つあった。番号の若い順に◎〇〇〇●とした。雨足が激しく米は重い。そんな二重苦が生きている実感を感じさせるのだろう。頑張って家まで運べ。(タケウマ)
    ◎自宅の食料が尽き、空腹に耐えかねて外に出たように思う。土砂降りの不幸と米が買える幸福の対比が良い。 (京介)
    ○壮烈ですね。(直治)
    ○米粒と雨粒について、視覚・嗅覚の対比が効いている。帰りが大変そうなのも味がある。(由紀)
    △やんでから買えよ。でも米粒を流し込むさまを土砂降りに見て、いてもたってもいられなくなったんだな。(以太)
    △米さえあれば大丈夫。(働猫)
    △どうしても買わなければいけない日もあるだろう。背景やストーリーを想像させるが、句と言えるのだろうか。(谷あるけ)
    △ここはレンチンご飯で妥協してみてはいかがでしょうか。(雪兎)
    △好き句。米とかトイレットペーパーとか、暈のあるものに限って大雨のタイミングで切れたりするんですよねー。言いたいことと景色と短さが好きな句だけど、あと何かもう一つあるとよかったなーと思いました。(玉虫)
    △大変好きな句です。愚かしくて悲しくて、そこが上手く表現されていると思います。惜しくも選を逃した句です。(錆助)
    △採るか悩んだ。もうひとつ何かがほしい 。(古戸信)

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  4. (6点)五月闇父の配信始まりぬ (雪兎)

    ◎五月闇から配信内容が窺えて面白い。真面目な人の狂気が見える。(由紀)
    ◎父の配信が始まろうとしている……。それを家族が見守る……。じっとりと湿気を帯びた夜の闇との取り合わせが、これから起こる不幸しか感じられない未来を予感させます。ぶっちぎりで笑ってしまいました。現代の風景と季語がガッチリ噛み合って、見事な俳を生み出してくれてます。今回の特選句にあげさせて頂きます。(錆助)
    ○観たくないけれど観ざるをえない、できれば配信してほしくない感じ。春の闇でも木下闇でもない、虫の闇だと音がかぶる。なるほど雨上がりの五月闇くらいのジメジメなら父youtuberの誕生へのほどよい距離感がある。(以太)
    ○いいですね。今回投句分で2番目に好きな句。めちゃくちゃ不穏な感じがします。父は夜中にコソコソやってて、まさか家族にバレてるとは夢にも思っていない。これはきっと、子として聞くともんのすごくビミョーな内容の配信なのでしょう。や、やめて!って言いたくなるような。でも父は恐らく、配信を始めたら生きる張り合いが出来ちゃって、いきいきしてきちゃった。ヤメロなんてとても言えない、ほかに趣味もない真面目一辺倒の父がやっと見つけた楽しみだから。案外ファンもいるらしい。しかし、ほんとやめてほしい。父には楽しく生きてほしいが、ワタシが恥をかく可能性のあるものは、ぶっちゃけやめさせたい。諦めてほしい。そんなビミョーな、家族の心の叫びが聞こえてくるかのようです。わたしまで身悶えてしまいそうになる句です。(玉虫)
    △父がユーチューバーってしんどそうだな。(働猫)
    △父親が配信をすることもあるだろう。インスタライブなら陽気なイメージ。ツイキャスだろうな。(谷あるけ)
    △採るか悩んだが、実景として想像できなかった 。(古戸信)

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  5. (5点)コンプラに触れているから月きれい(働猫)

    ○月きれいのスケールが、コンプラ絡みのごたごたを一蹴してくれる。パワーのある狂気がよい。(由紀)
    ○コンプライアンスではなく、コンプラとしたことに魅力を感じた。(あるけ)
    ○決まりは逸脱するためにあるのかもしれない。後のことはともかく、今日月がきれいならそれでいいではないか。(タケウマ)
    ○この場合リアリティ云々よりも、「月」という古今東西の詩人達が吟じてきた題材を新しい視点でとらえたことを評価したいです。実際コンプラに触れたら月はどう見えるのか気になります。(雪兎)
    ○現代の俗に伝統の雅がぶつかり、俳が生まれています。理想的でお手本の様な一句だと思います。まあ、色々束縛厳しい世の中では、綺麗な月でも眺めて、現実逃避したくなりますよね。(錆助)
    △美ってコンプラか法に触れないと出ない。(以太)
    △コンプラには触れない方がいいな(笑)例えばパワハラとかしながら「月きれい」とか言ってたら、相当なクズです。(玉虫)
    △恥ずかしながら念のため意味を検索しました 。(古戸信)

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  6. (4点)今日を終える雨の匂い(古戸信)

    ◎アスファルトが濡れていくほこりのようなにおい。夏の日の思い出が甦るようだ。(働猫)
    ○エンディングが曲ではなくて匂いというのがよい。(あるけ)
    ○「雨の匂い」という言葉が好きだ。自分でもよく使う。どんな匂いか説明できないが、これはよい匂い。(タケウマ)
    △深夜というより宵の雨にそんなにおい、ほぼ出汁のにおい、がある。(以太)
    △湿度に包まれるのは心地よくもある。(由紀)
    △雨の匂いって季節によって違いますよね。(雪兎)
    △いいムードのこと言ってるので、もうひとひねりしてぐっとこさせてほしい!と思いました。(玉虫)
    △〈雨〉でなくとも〈汗の匂い〉〈夜の匂い〉など、何でもはまるような気がしました。言い換えますと、絶対に〈雨〉でなければならない〈今日〉を読み取るに至りませんでした。極端ですが、例えば〈今日を終える惑星の匂い〉とか〈明日を終える雨の匂い〉とか、読み流せない何かがほしいと思いました。けれども、梅雨時に、昨日は昨日の雨、今日は今日の雨、ということを表現されたのかもしれないとも思いました。(東子)
    △良い句だと思いますが、何処か既視感を覚えてしまったので、選から外させて貰いました。(錆助)

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  7. (4点)憂鬱の衛星としてかたつむり(一音)

    ◎かたつむりを最後に見たのはいつだったかも思い出せないのですが、なるほど、そういう生き物だったかもしれないと思いました。最初は「として」が説明的に感じましたが、かたつむりにしてみれば自然に生きているわけで、かたつむりは衛星ではありません。作者はそこをくみとって、自分にとってはという意味合いで「として」としたのかもしれないという考えに及びました。欲を申せば、「憂鬱」ではない何かでしたら、もう少し鑑賞を楽しめたと思います。全体に個性を感じましたので特選と致しました。(東子)
    ○とっても好き。詩の感じがある。かたつむりは宇宙からの憂鬱光線を受け取るための衛星だったんだ!べっちょりウェットな感じのあるかたつむりだけど、憂鬱とつきすぎていない。このバランス感覚は絶妙と思いました。衛星っていう宇宙っぽい言葉があいだに入るからかも。語の選び方、並べ方が非常に巧みです。(玉虫)
    ○長雨で憂鬱な気分の中、ふと見ると紫陽花の葉にカタツムリ。そういえば、このカタツムリってヤツと雨の関係はまるで、惑星から逃れられず、その周囲を回り続ける衛星の様だ……といった句意でしょうか。面白い見立てだと思いました。と同時に、宇宙の暗黒の中でポツンと浮かぶ衛星がクローズアップしていくと、トグロを巻いたカタツムリ……って画が浮かんで笑いました。(錆助)
    △比喩が「かたつむり」について成功しているのか悩んだ。かたつむりと衛星が詩として発火するためには離れ過ぎている気がする。いや、「憂鬱の」があまりにもかたつむり過ぎて、代替可能なものとして「衛星」にした感もある。(以太)
    △雨の続く日のメランコリー。衛星という表現がおもしろい。(働猫)
    △衛星とかたつむりが効いている句。読み手の目を回してくる力がある。取るか迷った。(由紀)
    △最近見たかたつむりは異常な程大きくのびのびとしていて、憂鬱さを感じなかった。(谷あるけ)
    △地球の中にまた別の宇宙があるといった感じでいいですね。(雪兎)
    △憂鬱と衛星とかたつむりのつながりが見えなかった 。(古戸信)

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  8. (4点)バックミラーにうつしてみる裸足(東子)

    ◎裸足を映している人物の性別や年齢で句の雰囲気ががらりと変わってきます。ちなみに私の場合は、わたせせいぞうのイラストのようなさわやかな男女の光景を思い浮かべました。また、ここで描写されている景が「その場限りのもの」ではなく「何かの物語の途中」だと容易に想像できる点も素晴らしいです。(雪兎)
    ○「うつしてみる」が「うつす」や「うつった」なら特選だった。バックミラーに裸足をうつすなんてクレイジーな姿勢だよ。でも自分を俯瞰する自分が「してみる」で顔をのぞかせちゃった。Don't try。(以太)
    ○いいですね。自由律俳句って感じ。連れが買い物だか何だかの用事で車外に出ていて、自分はバックシートでぼんやりしながら待っている景が浮かびました。退屈なので、起きたり寝そべったり。足の先から靴を落として、意味もなくバックミラーに映してみたりする。その爪先にはペディキュアが塗ってあることでしょう。セクシーなような、セクシーなことには既に完全に倦んでいるような、不思議な味わいのある句と思います。(玉虫)
    ○バックミラーで裸足を観ることってあるだろうか。あるかもしれないが気にしたことがなかった。わざわざバックミラーにうつすのは運転の時ではないのかもしれない。車内でくつろいでいるのか、はたまたカーセックス時の一瞬なのかもしれない。(京介)
    ●気になる句が五句あった。五句目を逆選とした。拙くもなく問題句でもない。車内の様子を想像すると楽しい。(タケウマ)
    △後部座席から前の座席に足を上げているのだろうか。無礼な人間は強制的に外に排出できるボタンがあればいいのにね。(働猫)
    △よくよく読むと凄い姿勢。(由紀)
    △結句の「裸足」に、作者のセンスがビシビシ感じられます。イイ句です。(錆助)
    △お行儀が悪いのがいい 。(古戸信)

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  9. (3点)会う人もなくて午後の窓(直治)

    ○コロナ禍で人に会えない日々が続く。こんなにいい天気なのに外出もできず、窓から眺めるしかない。退屈でもあるし、しかしどこかホッとしてもいる。(一音)
    ○普通なのですが、なんとはなしにこの普通さがいいと感じました。無季で淡々としています。品のいい淡さを感じたのは〈なくて〉の効果でしょうか。〈いない〉だったら感じていませんでした。作者は会う(はずの)人がいてもいなくても、さして変わらないのではないでしょうか。描かれている時間が落ち着いています。その落ち着きに心地よさを覚えました。午後の景色を見せていた窓はやがて暮れてゆきます。窓がこの作品の中で時計になっています。作者は人ではなく時間を思っていたのだろうと想像しました。(東子)
    ○あんにゅい。(古戸信)
    △家屋の内側から見る「午後の窓」より外側から見る「午後の窓」なら、会う人もいないのにぶらついているあてどない感じが出る。そして、もし「午後の窓」が会いたい人の窓だとしたら……。(以太)
    △外出自粛句であろうか。コロナ禍はあたらしい孤独をもたらしたようにも思うが、東日本大震災以来強要されてきた「絆」という呪縛を断ち切ってくれたようにも思う。(働猫)
    △青空の空は空虚の空。(由紀)
    △ここ二、三か月はこんな日が多くあった。(あるけ)
    △この窓の向こうは荒れてはおらず、むしろ穏やかでしょう。(雪兎)
    △好き句。とっても自由律俳句してる。既視感が強いのでもうひとひねりほしかった。(玉虫)
    △実に空虚な感じが良く出ていると思います。良い句なのですが、同時に、よく描かれるタイプの句では?とも思いました。(錆助)

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  10. (3点)庭先の枇杷にも猫にも夕陽射す (古戸信)

    ○あるあるです。(直治)
    ○なんてのどかな光景だろう。こんな老後をおくりたかった。(働猫)
    ○一見ありがちな風景に感じるが、庭も無く猫もいない私には憧れの風景。生命の尊さを感じた。(谷あるけ)
    △毛を夕陽のこぼれる。(以太)
    △猫は何色だろう、枇杷・夕陽と来れば茶トラかな?(由紀)
    △平和な一日の終わりですね。猫がいてよかった。(雪兎)
    △好き句。ふつーにめっちゃいい句。これからの西日はあついので、にゃんこには日陰に移動してもらいたいです。(玉虫)
    △多分、猫は茶トラか三毛でしょう。安定感のある形の良い句だと思います。(錆助)

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  11. (1点)デモ、はじめて新宿で大声出した(雪兎)

    ◎読点の使い方がよい。新宿も大声も下品になりそうで難しく思えるが、組み合わせが良く魅力的。(あるけ)
    ●それは気持ち良かったでせう。これはまだ詩や句に調理されていないと思います。素材です。今回は唯一、調理がなされていないと云う点で、逆選とさせていただきました。(錆助)
    △「はじめて」に人柄が滲み出る。新宿には仕事や学校でいつも来ているけど声を抑圧されてたんだろう。(以太)
    △外出自粛は多くの人をアンガージュマンに向かわせた。国会中継を多くの人が目にし、SNSでの発信により民意を表現することができることがわかった。俳人ならば、言葉持つものならば、今は沈黙すべき時ではない。(働猫)
    △「はじめて新宿で大声」にキャラクターが見える。(由紀)
    △若いって素敵。頑張って。あと句点で区切る句って結構好きなんですけど、わざとらしくなりすぎるきらいがありますよね。こちらの句は、しかし、このわざとらしくて大げさな感じがとってもうまくいってると感じます。句点で区切る句、自分でも作ってみたくなりました。(玉虫)
    △参加したことがないためイメージが薄い 。(古戸信)

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  12. (1点)おんなの吐息しめり小雨(錆助)

    ◎良い景です。(直治)
    ●つきすぎだしありきたりだし、のろけたい気持ちが100%出ちゃってるしで( ´_ゝ`)フーンとしか思えなかった。(玉虫)
    △「おんな」「吐息」「小雨」ぜんぶ湿っている。(以太)
    △静かな部屋での秘め事なのだろう。小さな雨音も聞こえるほどの。(働猫)
    △吐息の方が湿度高いに違いない。(由紀)
    △何となく江戸風味を感じます。(雪兎)
    △全体として湿度が高い 。(古戸信)

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  13. (1点)「いらっしゃい」の眼が呼んでない(京介)

    ○苦しげな労働者の、苦労をしのぶ。(造林鎌)
    △眼は「帰れ」と言っている。おもしろさに目新しさはない。(以太)
    △はじめて入る店がこうだとしんどい。(働猫)
    △景は面白いけど、歓迎の「いらっしゃい」と拒絶の「眼が呼んでない」では意味がつきすぎるかも。(由紀)
    △あるあるの域を超えて欲しい。(あるけ)
    △疲れてしまう時もありますよね。(雪兎)
    △うけた(笑)。来てほしくないタイプの客というよりは、客が入るとめんどくさいから来るな、みたいなサボり魔店員なんだろうなと想像しました。(玉虫)
    △まあ、そんな方もいらっしゃっいますよね。(錆助)
    △よくわからないがホラーの始まりか 。(古戸信)

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  14. (1点)保存した写真の中にきみが撮った花(あるけ)

    ○好きな人の好きなものがいつでも見られるのは心強いですね。私のスマホの中は私が好きなものばかりです。(雪兎)
    △カメラかスマホを「きみ」が勝手に使って撮ったのかな。「きみ」がもう別れた恋人とかだといいな。(以太)
    △「きみ」はもう失われてしまっているのだろう。喪失を美しく際立たせる装置として花はふさわしい。(働猫)
    △恋人・浮気相手・故人など、「きみ」をどう取るかで読みが割れそう。(由紀)
    △いいですね。気軽に彼女にスマホを手渡し、いじらせちゃうくらい信用している間柄なのでしょう。で、あとで見ると、自分が撮った覚えのない写真が見つかる。しかもきっとその辺に咲いてるたわいもない花なんだろうなー。何一つ関係性を語ってないのに、関係性が透けて見えるし、とてもよい関係なのが伝わる。エロ自慢句の4番は見習うように(上から目線!)。(玉虫)
    △入れ子構造は大変面白い句だと思いましたが、それだけに素材のほうが負けてしまっている様に感じられ残念でした。勿体無い句だと思います。(錆助)
    △余白が少ない気がした 。(古戸信)

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  15. (1点)助け来ぬ間に泣き止めば夏至(玉虫)

    ○世界の残酷さを知って大人になってしまった日の記憶であろうか。(働猫)
    △景がぼんやりしている。(以太)
    △昼の長さに味がある。夏至が効いている。(由紀)
    △夜になるまでかなり間がありますね。(雪兎)
    △何か解釈のニュアンスを読者任せにし過ぎている気がします。句の描く雰囲気は悪くないかもしれませんが、匂わせ句で終わってると思います。(錆助)
    △暑くなるので助からなそう 。(古戸信)

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  16. (1点)生きている目ではなかった鏡(直治)

    ○自分はこんな顔で、こんな目で一日過ごしたのかと確認する。明日をどう生きるか。(一音)
    △語尾の「鏡」は全ての鏡像をのっぺりさせてしまう効果がある、しかしそれに成功しているわけではない。(以太)
    △おつかれさまとしか。(働猫)
    △鏡で確かめたのか、それとも鏡に気づかされたのだろうか。(由紀)
    △自分で自分の顔に驚いたことがあります。(雪兎)
    △(´・ω・`)ソッカー。早めに休息を取りましょう!構成は好き。でも言ってることがありがちに感じちゃうなー。(玉虫)
    △実景なのかもしれませんが、結句が「鏡」では凡庸な句にならざるを得ないと思います。(錆助)
    △金曜日の夜あたりにそういう目になっているだいたい 。(古戸信)

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  17. (1点)春の花朽ちたまま蛙鳴く(錆助)

    ○きれいすぎるかんじはする 。(古戸信)
    △「春の花」が痒い、「花」でいい。(以太)
    △一輪挿しの花も替えないままでいる夜ゲロゲーロ。(働猫)
    △視覚・嗅覚・聴覚、それぞれにじっとりとした陰がある。(由紀)
    △季重なりとして定型俳句では敬遠されてきた景がまだまだあるでしょうね。(雪兎)
    △。(玉虫)

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  18. (1点)交響楽鳴り響く西日の四畳半(タケウマ)

    ○これ、昔の私ですね。狭い部屋に好きなもの何でも詰め込んで幸せなものだから、このようなミスマッチも全く気になりませんでした。むしろ西日のおかげで交響曲がドラマチックに聴こえたものです。(雪兎)
    △「鳴り響く」が不要。(以太)
    △男おいどんととりさんとサルマタケ交響曲ですね。なーにか。(働猫)
    △西日だからか滅びの気配がある。(由紀)
    △暑い。四畳半で交響楽を聴いている人物が感じているのは、幸福感なのか皮肉なのか。わたしは幸福であってほしいなー。(玉虫)
    △良い句だと思いますが、何処か既視感を感じてしまいました。道具立てが、あまりにも決まり過ぎている為かもしれませんね。(錆助)
    △本がやけそう 。(古戸信)

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  19. (1点)タイムマシンに入れるコインがない(京介)

    ○ホントだ。ゲームセンターにタイムマシンが置いてあって欲しい。(造林鎌)
    ○もしコインがあっても、俺は入れたくないかな。面白い句です。俳味があると思います。(錆助)
    ●よくわかりませんでした。(直治)
    △コインがないなら余韻でもいれとけ。(以太)
    △ドラえもんのタイムマシンを模した遊具だろうか。デパートの遊び場にあるような。コインを自由にできる大人になってからは乗れなくなってしまうのだ。(働猫)
    △そもそもタイムマシンってコイン式なのだろうか?(由紀)
    △アメリカンジョークを聞いているような感覚になる。タイムマシンはコイン式なのだろうか。(あるけ)
    △未来のコインでしか動かなかったりするのでしょうか。(雪兎)
    △寂れたデパートの屋上にある乗り物を想起。たぶん平日の真っ昼間、目撃する者もないし、ちょっと乗ってみたかったのでしょう。しかし、コインがない。こういう小さな不手際が多い人生の、ほんのりとした寂しさが伝わってきます。こういう人が、目の前のタイムマシンが本物だったとして、何処へ行きたいものなのか、知りたい気もします。(玉虫)
    △コイン制にした理由が気になる 。(古戸信)

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  20. (0点)生き過ぎた罪あるいて帰る(働猫)

    △痴呆がはじまりかけている感じ。「あるいて帰る」はほとんど徘徊。(以太)
    △あるいて帰る行為は贖罪か、それとも業か。(由紀)
    △生き過ぎることに罪などあるのだろうか。歩ける元気があるならただ生きていたらいい。(あるけ)
    △生きたくないけど死にたくもないという人もいるらしいです。(雪兎)
    △好き句。帰る句って個人的にめっちゃ好きなのです。そしてわたしも早くしにたいです。(玉虫)
    △生き過ぎる事に罪は無いです。下車駅をうっかり行き過ぎた罪なら、歩くしか無いですね。(錆助)
    △つながりを読めなかった 。(古戸信)

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  21. (0点)花合歓や互いに白髪ほめ合うて(東子)

    △夜更かしし過ぎた若白髪ですね。(以太)
    △老夫婦であろうか。よく生きた。その生を慈しみ合う姿は美しい。(働猫)
    △明るい白髪。幸せで良い。(由紀)
    △始めは老夫婦かと思いましたが、長年の友人同士ということもあり得ますね。(雪兎)
    △めっちゃ好き句。衛星としてかたつむりとどっちを取るか迷いました。ネムのフワフワした白い花と白髪のイメージの重なりがよい。しかも白髪に対して優しい目線なのがいい。お互い年は取ったけど元気だししあわせだしよかったねーという感じが伝わってきます。(玉虫)
    △素敵な老いの姿だと思います。ほっこり優しい句ですね。(錆助)
    △採るかどうか最後まで悩んだ 。(古戸信)

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  22. (0点)窓から顔を出す鉄塊衆(造林鎌)

    ○妖怪感があってかわいい。(働猫)
    ●鉄塊衆を知らない人にはその顔をイメージしにくく、知っている人には無難すぎる姿に感じられるかと。鉄塊衆の狂気を詠んだ方が面識の有無を問わず伝わるのでは。(由紀)
    △鉄塊の名前は好きだけど、ケネディ家や平家くらいの詩的普遍性はまだない。(以太)
    △アルバムのジャケットみたいです。(雪兎)
    △ビートルズの赤盤青盤のジャケみたいな感じで顔を出している鉄塊衆を想起。(玉虫)
    △アイコンの話?それとも、Windows開いて鉄塊のブログでも覗いたのかな?(錆助)
    △身内ネタをここでやられても採りようがない 。(古戸信)

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  23. (0点)紫陽花脇で会っており紫陽花のことは言わず (由紀)

    ○かっこいい。敢えて脇にある紫陽花について言及する必要のない関係、どちらかというとふたりが話題の尽きない関係であると分かる。ただ「紫陽花脇で会って紫陽花は言わず」とも省けそうなので並選。(以太)
    ●説明的・散文的過ぎるように感じる。紫陽花である必要性も感じない。(京介)
    △花を見る余裕がないのか。日常過ぎて言うまでもないのか。(働猫)
    △なぜ言わないのか、相手が言わないのか自分が言わないのか想像力をかきたてる。(あるけ)
    △これが紫陽花でなかったら、未来が少し変わっていたかもしれません。(雪兎)
    △分かる。紫陽花のところで待ち合わせして、無事会って、でも敢えて紫陽花については話題にしないみたいな。紫陽花ってめちゃ綺麗だけど、中心じゃなくてそういうふうに景色になれる花って感じがします。「紫陽花脇で会っており」はもうひと工夫出来そうにも思います。(玉虫)
    △それは二人が、それだけ親密だからでしょう。世界を穿って見る視点は俳句をやる人にとって、長所だと思います。(錆助)
    △余白がない 。(古戸信)

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  24. (0点)炎帝の目から逃れて暗渠かな(玉虫)

    ○少しちぐはぐに思えたのは、〈から〉と〈かな〉の組み合わせです。〈暗渠かな〉でしたら〈目より〉を、〈目から〉でしたら例えば〈暗渠なり〉にしたらすっきりするのではと思いました。暗渠をさらりと言う意図で〈かな〉とされたのかもしれませんが、個人的には炎帝の目という強烈さを受けるのに〈暗渠なり〉くらいの強さがふさわしいように思いました。細かな事を書き連ねてしまいましたが、そんなことよりも、展開があり、色がイメージされ、興味深く鑑賞しました。炎帝の〈目〉。これが、イメージされる展開にも色彩にも有効だったように思います。(東子)
    ●「炎帝」という擬人化の季語なのに「目」しか擬人化を使えていない。何が「逃れて」なのかはっきりしない上に「暗渠」が句を理屈っぽくしている。なので「炎帝」を使う必要がない、季語が動く。香港眾志でも登場すれば社会詠でおもしろくなったかも。最後に詠嘆「かな」が自分の理屈に詠嘆しているようでダサい。(以太)
    △おぼえた言葉使いたいだけっぽいな。(働猫)
    △逃れたのは誰だろう。(由紀)
    △単語の力に頼っているように感じる。(谷あるけ)
    △炎帝でも支配できない空間があるんですね。(雪兎)
    △蛙や井守の目線ですね。(錆助)
    △涼しそう。(古戸信)

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  25. (-1点)人差し指に記憶(タケウマ)

    ●何かが足りない。「人差し指と暗記する」などにした方が良いのではないか?(造林鎌)
    △穴を知った。(以太)
    △触れていたものの残り香であろうか。自分は中指です。一番長いので。(働猫)
    △指におかれた状況もしくは記憶に関する描写がないと解釈が難しい。(由紀)
    △ギターを弾いた記憶だろうか。Fコードいまだに苦手です。(あるけ)
    △人差し指にしかない記憶もあるでしょう。(雪兎)
    △これもエロ句のように思うわたしの心が濁っているのか。(玉虫)
    △俳句の句会にジャンル違いで恐縮ですが、次の川柳を想起しました。
     十本の指にそれぞれ罪がある  大西俊和
     押してしまいそうなボタンがそばにある  広瀬ちえみ
    〈記憶〉で片付けず、もう少しサービスしてくれたら嬉しいなと思いました。(東子)
    △匂わせで終わってしまってると思います。刺さる句には、もう一つ何か足りないです。単律は、その文字数で十分に足りているから単律として成立しているのだと思います。この句は、まだ必要なモノがあると思います。(錆助)
    △足らない感じがする。(古戸信)

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  26. (-1点)水着が頭をのせている(以太)

    ●(こちらは何か、世の中の流行りか何かなのでしょうか。あるいは素養があれば察せられる何かがあったのでしょうか。見当がつきませんでした。)水着は商品でしょうか、着用中でしょうか、たたんであるのでしょうか、とりあえずいくつかの状況を想像します。頭は人体の頭を思い浮かべます。しかし、イメージは膨らみませんでした。季語が使われていますが、ここに俳句を読むのは難しく思いました。頭がかたくて申し訳ないです。(東子)
    △プールサイドかビーチでいちゃついている様子だろうか。自粛警察さんこっちです。(働猫)
    △ポップアートみたい。まさに夏。(由紀)
    △なぞなぞかと考え込んでしまった。(あるけ)
    △大人しめの水着の方が安定して頭を支えられそうです。(雪兎)
    △これちょっとよく分からなかった。あたまが大きい人の水着姿を嘲笑っている景なのか。それとも、普段見慣れない水着ボディと、見慣れた顔のギャップに戸惑っているのか。どのみちこの水着姿に対して意地悪な視線を、詠み人は持っていそうです。(玉虫)
    △初読、なかなか面白いと思いましたが、読めば読む程、何か面白味よりエグ味が強くなってきて選から落ちていきました。多分、作者は水着フェチですね。(錆助)
    △水着と頭が直結しているわけではないこともあって、イメージがわかなかった 。(古戸信)

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  27. (-1点)暴れ両腕の鉄塊員(造林鎌)

    ●語感はおもしろいと思ったが、どうにも意味を掴みかねた。「暴れ両腕」なのか「両腕の鉄塊員」なのかも迷った。(一音)
    △鉄塊の名前は好きだけど、共産党や学会くらいの詩的普遍性はまだない。(以太)
    △状況がわからないがつよい。(働猫)
    △鉄塊員を知らなくても姿が見える。鉄道員と鉄塊員、実は字が似ている。(由紀)
    △暴れてなければ鉄塊衆じゃない!(笑)(雪兎)
    △鉄塊「員」て初めての言葉!(笑)そしてぽっぽ屋みたいなブルーカラーのムードがあってよき。(玉虫)
    △ よくわからない面白さを感じました。(東子)
    △ゴメンなさい。「鉄塊員」が、わからな過ぎて、最早、お手上げでした。(錆助)
    △文意がわからなかった。(古戸信)

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  28. (ー3点)見えない銃弾がつらぬいたゼリー(以太)

    ○美味しそうな柔らかさ。柔らかい物ほど、貫きたい。(造林鎌)
    ●?なんのことやら。(働猫)
    ●見えない銃弾とゼリーどちらも比喩なのか、実体が掴めない。貫くをひらがなにしたことも効果があるのか。歌詞なら良さそう。(谷あるけ)
    ●私はリアリティが無い句は基本的に取りませんが、例えそれが無くても、何か新しい視点やフレーズの面白さのある句は取ることがあります。ただし、表現されている景に何らかの「意味」を読み取れた場合のみです。残念ながらこの句からは何も読み取れませんでした。何のために見えない銃弾はゼリーを貫いたのでしょうか?(雪兎)
    ●貫いたのならばゼリーの原型がなくなるので、掲句を詠める状況にはないように感じた 。(古戸信)
    △状況を知りたい。(由紀)
    △一見何言ってるのかよく分からないと見せかけて、とんでもない緊張感があって好き句。きっと撃ち抜かれたのは、実体のゼリーではなくてアストラル体のゼリーですね。ものや動物にアストラル体はないとされてますが、わたしはゼリーにもアストラル体はあるという立場です。実体の裏側に張り付くもう一体の、ある意味実体に、瞬間的に起こった変化を、詠み人は察知したのでしょう。極めて魔術的な視線。しかもヒリヒリするようなこの緊張感。大変好みです。(玉虫)
    △面白いです。でも、それだけ。最終的に読者に届かなければならない筈の「何か」が届かない句になってしまっていると思います。辛うじて、感覚や感触的なモノが微かに伝わりますが、もう一つだと思います。(錆助)

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