2012年11月30日金曜日

第七回 鍛錬句会

(最高得点句)
 今朝夢でころしたひとと笑う 8点

(最低得点句)
弄ぶために作られたなんという小ささ  -2点
君子より軍師を慕って書を閉じる  -2点

【互選集計】
8点 今朝夢でころしたひとと笑う◎◎◎○○
5点 枯葉集まるここが新居です◎○○○
4点 何かしら言い訳しているイルミネーション◎○○
3点 おのずからミシン学んでゆき三十歳○○○
3点 靴擦れを隠して輪に入った ◎○○●
2点 みつけた携帯黙った◎○●
2点 ソフトクリームと書かれ寒風の幟◎
2点 寒空そびえる生足○○
2点 両手で林檎すくい上げて小さき手よ○○
1点 尖った靴で夜を企む○
1点 アンドロイドを夢見た少年は機械に生命を握られており ○
1点 ティッシュでいっぱい燃えるゴミ出す○
1点 いつからか川がきれいに見える橋○
1点 猫よこんなにあたたかいきみが先に逝ってしまう ○
0点 花びらを数えてから占う
0点 己の弱さに朝から氷浮かべた  
0点 まんざらでもない服の嵐  0点
0点 描かずに筆置く大樹の前●○
0点 ばらばら別れゆく冬になる雨
0点 夕闇に溶けて秋刀魚の煙る下町
0点 ベンチからみた空は雲一つ無い空0点 で靴は脱いでいます ●○
0点 これは恋なのか君の顔も見ずに終わる恋
ー2点 弄ぶために作られたなんという小ささ  ●●
ー2点 君子より軍師を慕って書を閉じる●●  



・作者発表

【渋谷知宏】
両手で林檎すくい上げて小さき手よ
夕闇に溶けて秋刀魚の煙る下町
ベンチからみた空は雲一つ無い空で靴は脱いでいます

【白川玄齋】 
アンドロイドを夢見た少年は機械に生命を握られており
これは恋なのか君の顔も見ずに終わる恋
君子より軍師を慕って書を閉じる

【天坂寝覚】
今朝夢でころしたひとと笑う
猫よこんなにあたたかいきみが先に逝ってしまう
ばらばら別れゆく冬になる雨

【中筋祖啓】
おのずからミシン学んでゆき三十歳
まんざらでもない服の嵐
いつからか川がきれいに見える橋

【馬場古戸暢】
寒空そびえる生足
みつけた携帯黙った
ティッシュでいっぱい燃えるゴミ出す

【藤井雪兎】
靴擦れを隠して輪に入った
描かずに筆置く大樹の前
花びらを数えてから占う

【松田畦道】
己の弱さに朝から氷浮かべた
尖った靴で夜を企む
弄ぶために作られたなんという小ささ

【本間鴨芹】
何かしら言い訳しているイルミネーション
ソフトクリームと書かれ寒風の幟
枯葉集まるここが新居です

36 件のコメント:

  1. 今朝夢でころしたひとと笑う  8点
    ◎そんなつもりはなかったのだろう。だけど、夢でころしてしまった。
    そんな気まずさがいいし、潜在的に思っているのではないかと自分に疑問を感じる。そんな不安感が、現代的な句だと思う。
    ◎もし一歩間違えていれば、この人を殺していたかもしれない、そんな緊張感を感じました。
    ◎夢のなかであなたに酷いことをされた、と妻に叱られることがある。そんな理不尽なと思いながらもとりあえず、ごめんなさいと謝ることにしている。 本句では、夢のなかで殺した人と、何事もなかったかのように談笑しているという。してみると私も何度か、夢の中で妻に殺されているのかもしれない。
    ○私もこのような夢を見た事があるが、何故かころすのは憎い人だけではなく、大好きな人もころすことがある。そんな時愛情と憎しみは表裏一体なのだろうかと、幾ばくかの罪悪感と共に考えてみるのだが、この句のように『ころす』とひらがなで書くと、少し可愛らしささえ感じてしまうので、やはりそうなのかもしれない
    ○不思議な体験だが、なぜか納得してしまう。

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    1. 寝覚さん

      最高得点おめでとうございます。
      本句、特選にて頂きました。
      三番目の句評が私ですね。
      一見和やかなようで、薄気味の悪さも漂う景色を捉えた良句であったと思います。
      お見事でした。

      『ころしたひと』と、
      あえてひらがなにした理由など、お聞かせ下されば幸いです。

      畦道拝

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    2. 寝覚さん、おめでとうございます(´∀`)
      私は並選にていただきました。
      逆に「ころした」が漢字だったら取らなかったかも。

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    3. 畦道さん

      ありがとうございます。
      『ころしたひと』をひらがなで書いた理由ですけども、
      「殺した人」と漢字で書くと、殺したこと、殺した人のこと、
      見たり読んだりしたときに乗る感情が余りに鮮明になってしまうように思ったので、それを避ける術を考えていったらひらがなになりました。


      雪兎さん

      ありがとうございます。
      畦道さんに向けての返信にもありますとおり、僕は漢字にするという選択肢をぶん投げました。
      そしてそれは間違いじゃなかったと思ってます。
      こういう結果になったから言うわけじゃないですが(´ш`;)

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    4. 寝覚様

      なるほど、生々しさを回避するため、ひらがなにするというのはひとつの手法ですね。
      ほかには『あやめた』という言葉もありますが、本句のほうが優れているでしょう。ちょっと気取りが加わって、嘘っぽくなる。

      やはり本句はそのままの形で優れていると思いました。
      改めまして、お見事でした。

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    5. >寝覚さん
      「殺」という字はちょっと強いですね。
      「ころした」ならコロコロ転がすような感じがしなくもないです。

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    6. 寝覚さん

      おめでとうございます!
      私も特選でいただきました。
      一番目の評です。

      似たような経験僕にもありまして、気まずさや、本当にこの人の事俺はどう思ってるのだろう?!
      なんて不安が出てきたりして、その辺の心の動きかどうかは分かりませんが、共感したのです。

      僕も「ころす」が「殺す」だったら取りませんでした。

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  2. 枯葉集まるここが新居です 5点
    ◎一見すると何でもない句のようだが、枯葉が集まるということは緑が豊かな証拠であるし、そしてそれは、構えたばかりの新居にまだ来ていない他の季節への期待を膨らませてくれる。平明で広がりのある句
    ○写生句だろうか。ここが新居と言っているのだから、家を買ったのかとも思うが、何と言っても「枯葉」が集まっているというのは、もう立派な木があるところ。おそらく賃貸か中古になると思う。世知辛い世の中を表わしていると思った。
    ○賃貸の一軒家に住もうとしたことがある。二間ほどの小さな平屋で庭がやたら広く、桜の木が植えられていた。そう書くと風流なようだが実際はじめっ とした
    薄暗い庭で、気が滅入った。私は結局その家には住まなかった。本句の新居も、
    晴れ晴れとした生活の出発というよりは、どこか寂しさが感じら れる。
    ○「新居」がうまいと思いました。

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    1. 一番最後の評は僕なのですが、評になっていないのでこの場を借りて改めて。

      わざわざ“新居”という言葉を使うところからして引越しなのだと思います。
      ただ、世間一般的には引越しのシーズンと言えば春先なのですけども、この句では“枯葉”の時期に引っ越している。
      まずはその理由が気になりました。

      で、我ながら安直な解釈・推察だなと思うのですが、この句で言う枯葉はもちろん実際の枯葉そのものであるのでしょうけども、同時にここに住まうことになる人物も表しているんじゃないか、と思ったのです。
      そう思うとこの引越しは老境を理由にした引越しという風に見えて、そうなると全体がそのイメージに引っ張られてしまいそうなんですけども、“新居”とあることで前向きな印象が生まれました。

      そうして生まれた前向きさと、“枯葉”という言葉が持つ「終わりのイメージ」が相俟ったところが、この句の良さだと思います。
      なればこそ、この“新居”がうまいと思いました。

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  3. 5・何かしら言い訳しているイルミネーション 4点
    ◎公園での役割がたしかによく分からなかったので、そのとおりだと思いました。
    〇言い訳しているイルミネーションって見たことないんだけど、あるかもしれない。
     あれば見てみたい。
    ○イルミネーションの中にうかがえる、連帯や絆という言葉のきな臭い雰囲気、そんな風に思いました。
    △とりませんでしたが、わるくないと思いました。イルミネーションの前のふたりの会話ですね。

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  4. おのずからミシン学んでゆき三十歳  3点
    ○私は裁縫は大嫌いなので、この句の主語が男性であろうと女性であろうと、素直に尊敬する。『ゆき』とあるので、ミシンを学び始めたのは三十歳前ということになるだろうが、こういう殊勝な方には是非幸せになっていただきたい
    ○作者は独り暮らしだろうか。私も四十を過ぎ結婚するまで、長く独り暮らしだっ
    た。それは不便を克服する歴史だ。最初の数ヶ月は電話を持っておら ず、エア
    コンと風呂のついた部屋に越すまで何年もかかった。洗濯機はその後、買った。
    本句の詠う、不便を乗り越え三十を迎えた一抹の寂しさ。よく 分かる
    ○望んだことではないのかもしれないが、自身の成長を肯定的に捉えた感じが良いです。
    △並選にしようかと思っていた。いい句だなと思います。
    三十になり、なおミシンを学ぼうとは向学心を感じます。
    間違いなく、自分はそう思わないので…感心しました。
    △状況を思い浮かべることができませんでした。

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  5. 靴擦れを隠して輪に入った  3点
    ◎心境を表しているであろう「靴擦れを隠して」がかわいくていいです。
    ○『銀河鉄道の夜』の主人公の貧しい少年を思い出しました。今の時代でも時おり見かけます。
    ○靴擦れが痛くてほんとうは跳んだり跳ねたりしたくないが、遊びの輪から外れた
    くもない。そんな子供の心情を詠んだ。痛いところを隠してまで人との 繋がり
    を重んじるという辺り、大人社会でもありそう。しかし、そういうことわざ的解
    釈を越えた詩性の強度が欲しいとも思う。その点は特選に足りな かった。
    ●句材として、靴ずれが生きてない感じがする。句意も僕の理解力のなさもあり、想像ができない。
    △何の輪かがわかればとっていたと思います。会話の輪であれば、靴擦れのことをとりあげる必然性がなさそうです。

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  6. みつけた携帯黙った  3点
    ◎誰かにこっそり見られていてイタズラされていたのかもしれない。その光景もその後の物語も浮かんでくるようです。
    ○よくやってしまう。犬を飼っているような気持ちになる
    ●とある飲み会の帰り、タクシーに同乗した女性が携帯をなくしたと言った。私は 彼女からその番号を聞き、発信してみた。彼女の携帯は座席の下で鳴っ てい
    た。その女性が、いまの妻である。そういう思い出を喚起する一句ではあったの
    だが、簡潔であろうとする余り何かが言い足りないと感じた

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  7. ソフトクリームと書かれ寒風の幟  2点
    ◎寒い日の日常をよく描いたと思います。
    △写生句。この景は寒さが増します。

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  8. 寒空そびえる生足  2点
    ○「そびえる生足」が具体的に浮かばなかったですが、「寒空」と合わさって納得させられてしまった。
    ○冬の生足は身体に悪影響が残らないことを祈るばかりですが、ご本人はそれなりに強い意志を持って生足で居るのでしょう。「そびえる」にはそういう強さ、逞しさを感じます。
    △生足は寒い。女子高生でしょうか。彼女たちじゃないとこの冬に生足なんてありえません。そびえるという表現が、生足への自信かと思います。

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  9. 両手で林檎すくい上げて小さき手よ  2点
    ○類句がありそうですが、景の愛しさゆえかとってしまいました。「小さい手」とした方が、好みです。
    ○掬い上げる?救い上げる?後者なら子供のやさしい気持ちが感じられます。

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  10. 尖った靴で夜を企む 1点
    ○私が男性のせいか、初めは男性用の靴を想像していたのだが、そのうち女性用の靴の方が尖っているのに気付いた。すると企みそのものも当初のものから変化し始めた。もっと強かで、鮮やかな企みに
    △意味がわかりませんでした。お洒落とは無縁なためか、尖った靴がまず思い浮かばなかったです。流行っているのでしょうか。
    △実際、ホストとか夜のやんちゃな仕事してる人の事かと思うが、尖がった靴だけ履いて企んでるだけだとなお面白いと思う。

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  11. アンドロイドを夢見た少年は機械に生命を握られており  1点
    ○鉄人28号の世界が浮かびました。
    △なんか、アニメ・漫画の主人公の設定見たい。
     この句は面白い。
    △映画か何かの解説でしょうか。題材を知らない読み手には、理解し難く思います

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  12. ティッシュでいっぱい燃えるゴミ出す 1点
    ○なんか、中学生自分を思い出す。風邪なのかもしれないし、鼻炎やアレルギーかもしれない。
     でも、なんか一人の楽しみに思えて仕方がない。そうじゃなくてもティッシュをいっぱいゴミに出すのだから、恥ずかしさを作者も持っていたのだろう。

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  13. いつからか川がきれいに見える橋  1点
    ○いつもの汚い川が、清掃されてきれいになっている、道頓堀川を思い浮かべました

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  14. 猫よこんなにあたたかいきみが先に逝ってしまう 1点

    ○すべての生命が明日逝ってしまう可能性をもっていることを忘れているようです。しかしだからこそ、とります。きみへの狭窄的な愛をみるのです。
    △ 句意としてはそのまんま。だけど、この事実は愛おしいものを詠んでいて、伝わってきます。

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  15. 花びらを数えてから占う  0点
    △うまく人の心を表わしている。
    打算的で逆算をして物事を行う、現代人らしい句。
    △気付かぬうちについやってしまいそうです。好きな句です

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  16. 己の弱さに朝から氷浮かべた  0点
    △今の季節が秋冬ということもあって、実際問題氷を何に浮かべるのかぴんと来ませんでした

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  17. まんざらでもない服の嵐  0点
    △最初は「服の嵐」と読んだために、洋服屋の話かと早とちりしました。服と嵐を分けて読むべきだと思いますが、最初の印象が強く、とりにくくなってしまいました。

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  18. これは恋なのか君の顔も見ずに終わる恋  0点
    △恋の基準は顔では決まらないと思いますので、この句は十分恋唄です。
     でも、不安が感じとれます。
    △恋路に疎いためか、何のことなのかよくわかりませんでした

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  19. 描かずに筆置く大樹の前 0点
    △ 本物を眼にすると、筆を置くしかなかったのだろう。
     まだまだ精進しないと、この大樹を描けるようになるために。
    ●高踏的でひとり悟った風なのが鼻につきました。
    ○美しい大樹を前にして、思わず手がとまった様が思い浮かびました。

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  20. ばらばら別れゆく冬になる雨  0点
    △悩んだ末にとりませんでした。主体や状況がいまいち不明でした。

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  21. 夕闇に溶けて秋刀魚の煙る下町  0点
    △夕闇に溶けての表現を、いまいち味わえませんでした。郷愁をにじませる、いい景だとは思います。

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  22. ・ベンチからみた空は雲一つ無い空で靴は脱いでいます  0点
    ○せせらぎのような句だと思った。とにかく心地良かったです。
    △冗長な感じゆえにとれませんでした。しかし、この冗長さがまたいいのかもわかりません。
    ●情景は浮かぶのだが句意がわかりませんでした。開放感は感じます。

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  23. 弄ぶために作られたなんという小ささ  -2点
    ●具体物というか象徴が無いので、それを読者が補うしかないのだが、少々いかがなものか。この句のように読者との共作(俳句は大抵そういうものだが)を前提とするのもひとつの方法かもしれないが、いつも読者の側にそのような能力というか習慣が備わっているとは限らないので、現代のようにコンテンツが氾濫する時代では素通りされるリスクも高い。あまりお薦めはできない方法である
    ●「第三者との共感を目指していないように感じました。」

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    1. 逆選王頂きました、作者畦道です。

      今月出したものは、『省略』ということを念頭に置いて作りました。
      言いたいこと、表したいものを直接言葉にせず、浮かび上がらせる。
      俳句の常套手段であるわけなんですが、本句のように失敗すると、
      クイズのような感じになってしまいます。
      正解はこれです、と自句自解するのも、野暮ですね。
      読み手に委ねたところで何も見えてこなかった、というのが本句の真っ当な評価でしょう。
      ご指摘のとおり、省略を意識するあまり、共感からは遠ざかったしまったようです。

      なかなか難しいものです。
      勉強になりました。

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    2. うーん、なるほど、逆選の世界は、奥が深そうですね!

      個人的には、ペットボトルとか、マックのおまけについてくる、いずれ棄てられる運命のフィギィアの事かなあと思いました。
      もしくは、ガチャガチャのおもちゃか?

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    3. >畦道さん
      この句は逆に読み手が感じることをそのまま書いてしまっていると思います。
      つまり何らかの句があって、それに対する読み手の感想の一つというか。
      畦道さんがこの句を作ったきっかけとなった景を描けば、読み手は自然とこのような感想を抱いたかもしれません。

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    4. 祖啓様

      そうですね、そんな感じです。
      弄ぶために作られたものに溢れた世の中の生ぬるさを表現したいと思い、し損ねました。
      まだまだ修業が足りませんでした。
      逆選の世界の奥深さ、これからも味わっていきたいです。

      雪兎様

      なるほど、仰る通りですね。
      少し遠回りをしすぎたようです。
      基本、実景や実体験を基に作句していきたいとは思うのですが、
      そこからはみだすものも、皆さんのご意見を伺いたいと思っています。

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  24. 君子より軍師を慕って書を閉じる  -2点
    ●句としてどう読めばいいのか分かりません。
    ●君子も軍師も慕いたい、ジレンマに困ってしまった。
    △わかるなあ、諸葛孔明とか、ヤン・ウェンリーのイメージ。
    △そうですかと言うほかありません。

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    1. 内容的には、三国志の世界が広がって好きなのですが、
      なんかこう、前へ進まない感じがして、ムラムラさせられました。
      (ジレンマに困ってしまったのコメントが私です)

      ムラムラ感=逆選

      という定義があるのかもしれませんね!

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