2014年6月30日月曜日

鉄塊会則の掲示




・入会の規則
45歳以下の方のみ、入会可能。50歳を越えると退会。
入会時に、『鉄塊衆名簿』に掲載するための、自選5句・所属結社名・生年月・居住地(県名まで)を提出する。

・編集当番の仕事 (毎月ごとに、順番で交代。)

鍛錬句会と、研鑽句会の編集作業を担当。
毎月、編集作業の日程を会員にメール連絡する。

○月○日 投句〆切
○月○日 選句発表
○月○日 選句〆切
○月○日 結果発表




・議長当番の仕事 (毎月ごとに順番で交代。)
毎月、会議の日程を会員にメール連絡する。

○月○日 議題〆切
○月○日 議題発表
○月○日 可決〆切
○月○日 結果発表



 
・鍛錬句会のきまり
自選5句を、各自が編集当番に提出。
編集当番の采配で、毎月一人ずつ、鉄塊衆以外の俳人をゲストとして、招待して句会を開催する事が可能である。


・研鑽句会のきまり
研鑽句会は、その月の編集当番が、開催するか中止にするかを決定する権利を持っている。
また、取り上げる俳人や選句数をどれほどにするかを選ぶ権利も、編集当番に任されている。
           

2014年6月29日日曜日

第二十五回 鍛練句会

最高得点句

会えなくなる人の目玉かわいている(うぐいす)
隣から悲鳴のあって夏めく夜だ(風呂山洋三)


互選集計

(4点)会えなくなる人の目玉かわいている◎◎
(4点)隣から悲鳴のあって夏めく夜だ◎○○
(3点)ちょうどよい月のないすきま◎○
(3点)にわかに苛立って鯖を斬首す◎○
(3点)約束は昨日だったビビデバビデブウ○○○
(1点)肺の中てふてふつかれている◎●
(1点)きのうのカレーぬくめる台所に窓がない○
(1点)詠めない空に雷雨○
(1点)本音言わぬ女の唇が薄い○
(1点)出目金黒くて大きすぎるまつり○
(1点)雨の後の風にタバコの煙乗せた○
(1点)花びら消えた古井戸の闇覗く人のいる○
(1点)飲みすぎた命日の甘い吐瀉物○
(1点)おそろしく水呑んで百合しろく咲く○
(1点)笑うて笑うて明日へ眠れん○
(-1点)正午みたいに広いひらめ●
(-2点)親からの電話だ無視する●●
(0点)花咲け馬鹿の庭に咲け○●
(0点)ペディキュアに土下座している五月闇○●
(無点)よく働いた夜の歯磨き粉たっぷり
(無点)不幸自慢聞くふりをして見やる紫陽花
(無点)蕗あまく煮て少女恋におちゆく
(無点)雨にはためく旗と寝入る
(無点)愚痴聞いている今夜は蒸し暑い
(無点)首を回すと君が見ていた
(無点)今日のできごと枕に乗せるほくそ笑む
(無点)飛び出す猫よそこで止まるな
(無点)弱い心を許せと迫るお前切り捨てる
(無点)うつぶせても何も変わらなかった
(無点)死ぬまでさびしい風窓が鳴る


※以上全30句。特選(◎)2点、並選(○)1点、逆選(●)-1点として集計。
※コメント欄に句評を掲載いたします。そちらにおいての(△)はコメのみ無点の意味。


◆ゲスト紹介

うぐいす
自由律な会「アぽろん」所属の実力派女性俳人。
NHK山口放送局「スゴつぶ」においても予選通過常連さんでした。
近頃は松山俳句ポストにおいて有季定型句も詠まれています。
わたくし小笠原玉虫の憧れの俳人さんのひとりです。


◆作者発表(ゲスト以下、アイウエオ順)

【うぐいす】
きのうのカレーぬくめる台所に窓がない
本音言わぬ女の唇が薄い
よく働いた夜の歯磨き粉たっぷり
約束は昨日だったビビデバビデブウ
会えなくなる人の目玉かわいている

【小笠原玉虫】
不幸自慢聞くふりをして見やる紫陽花
にわかに苛立って鯖を斬首す
親からの電話だ無視する
飲みすぎた命日の甘い吐瀉物
弱い心を許せと迫るお前切り捨てる

【十月水名】
ちょうどよい月のないすきま
出目金黒くて大きすぎるまつり
正午みたいに広いひらめ
肺の中てふてふつかれている
うつぶせても何も変わらなかった

【畠働猫】
蕗あまく煮て少女恋におちゆく
花咲け馬鹿の庭に咲け
ペディキュアに土下座している五月闇
おそろしく水呑んで百合しろく咲く
死ぬまでさびしい風窓が鳴る

【馬場古戸暢】
詠めない空に雷雨
雨にはためく旗と寝入る
首を回すと君が見ていた
飛び出す猫よそこで止まるな
笑うて笑うて明日へ眠れん

【風呂山洋三】
隣から悲鳴のあって夏めく夜だ
愚痴聞いている今夜は蒸し暑い
雨の後の風にタバコの煙乗せた
花びら消えた古井戸の闇覗く人のいる
今日のできごと枕に乗せるほくそ笑む


句会進行担当:小笠原玉虫





2014年6月17日火曜日

言葉の罪について


言葉を真に受ければ真に受けるほど、その言葉の罪は増していくものですが、
この度は、言葉の罪について色々と言及してまいりたいと思います。

言葉を発することが、車の運転をすることと同一の次元の行為であったとすると・・・、
果たして、ある人の、ある一言が、たしかに、人を傷つけ、時には命を奪うことも考えられる。
それが、人間が生活を営むにあたっての必要不可欠なシステムとして成立しているのが、
この、現在の地球そのものの避けられない現実となっております。

殺意を含まないつもりの言葉が、結果的に人を殺め、
殺意を含んでいる言葉が、結果的に人を操り、統括していく現状について、
その罪の重さを量刑することは、極めて困難、かつ、イタチごっこのようなタチの悪さを秘めています。

結果的に人を殺めてしまう、殺意を含まない言葉。
それは、ひとつのケースとしては、物理的現象に盲目的である場合に起こる悲劇であることが、あるように思われます。
重力の法則や、人体の肉体的構造が何も分からないまま、
脳中で物事を考えすぎる事によって、故意で無く、人が傷つけられ続けていく、という事例。
その場合のケースを阻止する為には、人と接する事よりも、まず、
3K労働と呼ばれる、「きつい、汚い、危険」を体験する事が何よりも重要であると思うようになりました。
火事が起きている最中は、はたして、火を消すことが、お金を貯めるよりも大切な事であり、
車を運転している最中は、はたして、ブレーキの度合いを把握することが、
人とのコミュニケーション能力よりも、大切なことのようです。

何をすると、人が高所から落下して死亡する可能性があるのか、
それは何よりも、自分が高い所によじ登ってみる体験が、そのままの教科書になるようです。


もうひとつの闇。
結果的に人を統括していく、殺意を含んでいる言葉。
これはこれで非常に厄介ですが、いわゆる極道は、まさしくそうなのであり、
自分の命を捨てる事が可能、という人生は、人をやたらと操作するようです。

これと対極の生き方を遂行している人にも出会ったことがありますが、
その人は、誰よりも、自分の命を大切に扱える人であり、周りの命も大切に扱える人でした。

何かを、大切にしない、という選択と、大切にする、という選択肢。

単純化すると、誰にでも当てはまる問題であり、自分自身の故意な殺意を発見しやすくなるようです。

VT句会の今回の議題は「悪」と聞きつけ、なんとなく、こんな記事を書きたくなった昨今でした。


2014年6月15日日曜日

「悪」~第六回 「鉄塊VT句会」開催のお知らせ

第六回鉄塊VT(バーリトゥード)句会 募集要項

【投句締切】   7月11日(金)

【選句表配信】  7月13日(日)

【選句締切】    7月25日(金)

【発表およびブログ掲載】  7月31日(木)

【投句方法】

  以下を課題として、合計三句をご投句下さいませ。

  1)自由律俳句 一句

  2)定型句 一句

  3)兼題【】で一句(形式は自由律でも定型でも可)
        ※句の中に必ず「」を詠み込むかたちでお願い致します。


【参加条件】

  ①「選句選評まで行えること

  ②「発表まで連絡が可能であること

  ※以上、2点。くれぐれもお忘れなきよう宜しくお願い致します。


【投句先メールアドレス】

  vt.haiku@gmail.com

  ※件名を「第六回鉄塊VT句会投句」としてお送り下さいませ。




鉄塊衆 風呂山洋三拝