2014年8月24日日曜日

第二十六回鍛錬句会


最高得点句

拾いに来ないボールのあって夏の昼◎◎○(5点) 風呂山洋三

互選集計

子猫いなくなった家のチャイム鳴る◎◎△(4点)
人が燃えたと話す女と新宿におる◎○△(3点)
相談して花を撃つ○○△(2点)
朝顔あかい子ら子ら○○(2点)
白いセダンの連れてきた真夏の夜のにおい○△△△(1点)
歩をすすめる次々と蝉のたつ○△△(1点)
うまいこと言う顔の赤い夜だ○△△(1点)
下の名前で会いに来た○△△(1点)
香水効きすぎているバス降ります降ります○(1点)
かんな真っ赤に吹き出す三叉路○△(1点)
ふたり汚した雨強くなる○△(1点)
さわやかな夫婦で子が五人いる○○●(1点)
夕立の雨を蹴る夜が来る○●△(0点)
ニッポンが滅びる花火観衆は無力に囀る●(-1点)
南極でも呪われる●△△(-1点)
会いたくもない故人も来た迎え火●△(-1点)
どの神に祈れど短夜曳光弾に引き裂かれ△(無点)
遠い花火を犬と聞いてる△△△(無点)
勝手に星座こしらえる姉妹△△(無点)
祖霊の夢をみた日盛△(無点)
点滴中に聞くはちみつの話△△△(無点)
さっきまで女性ひとりのオープンカフェ△(無点)
頬張る頬はゼリー二個△(無点)
夜のトイレットペーパーが夜の音だ△△△(無点)

*以上全25句。特選(◎)2点、並選(○)1点、逆選(●)-1点として集計。
*コメント欄に句評を紹介します。そちらにおいて(△)はコメのみ(無点)の意味。

作者紹介

小笠原玉虫
遠い花火を犬と聞いてる
歩をすすめる次々と蝉のたつ
祖霊の夢をみた日盛
かんな真っ赤に吹き出す三叉路
会いたくもない故人も来た迎え火

十月水名
トイレットペーパーの音が夜の音だ
南極でも呪われる
勝手に星座こしらえる姉妹
相談して花を撃つ
点滴中に聞くはちみつの話

畠働猫
ふたり汚した雨強くなる
さわやかな夫婦で子が五人いる
下の名前で会いに来た
どの神に祈れど短夜曳光弾に引き裂かれ
ニッポンが滅びる花火観衆は無力に囀る

馬場古戸暢
夕立の雨を蹴る夜が来る
子猫いなくなった家のチャイム鳴る
人が燃えたと話す女と新宿におる
朝顔あかい子ら子ら
頬張る頬はゼリー二個

風呂山洋三
さっきまで女性ひとりのオープンカフェ
白いセダンの連れてきた真夏の夜のにおい
うまいこと言う顔の赤い夜だ
香水効きすぎているバス降ります降ります
拾いに来ないボールのあって夏の昼