2012年5月29日火曜日

打ち鳴らせ!!

打楽器の音ってヤツは、ど~にもこ~にも頗る気持ち良い。

血が沸く。魂が高揚する。

大地の鼓動ってヤツだろうか……コイツばかりは理屈抜きだ。








2012年5月22日火曜日

[お知らせ]

まいどーも。


渋谷でございます。


この場をお借りしまして、宣伝を図々しくも行わせていただきます。



第1回全国自由律句大会

こちらが、来る平成24年10月27日に、

山口県にて開催されます。


主催は、「自由律句のひろば」


それで、

この 自由律句のひろば では、

大会に合わせて、

幅広く全国より、投句を求めております。


規定としましては、

自由律句であること。

3句を1組とし、1人2組まで。

未発表作品。

所定の投句用紙または、原稿用紙を使用。

投句料は、1組 2000円。

締切は、8月10日必着。


大賞として、


自由律句大賞 1名 10万円
自由律句準大賞 5名 1万円
入 賞 10名 5千円
ほか多数の特別賞があります。

気になる選句ですが、

選者選です。

選者は誰か知りたい方には、また改めて記させていただきます。


鉄塊のメンバー並びにその他興味のある方は、

コメントを入れていただけますでしょうか⁈

僕自身、この 自由律句のひろば の評議員でして、

失礼は承知の上で記させて頂きました。

どうも申し訳ありません。


終電車ありったけの人積んで行った


奮ってのご参加、何卒お願いをいたします。

ちなみに、所定の投句用紙は僕が持っております。


ではまた!




2012年5月12日土曜日

どうもはじめまして。



大阪におります渋谷と申すものです。



この鉄塊ブログに何か記そうと思いまして、


ここに文を記したいと思います。


各メンバー自身の記事や、それぞれの交流も今後活発化できれば嬉しいと思います。


しかし何分、僕は文才は持ち合わせておりませんので、


書く記事が面白くも何とも無いかと思いますが、その辺はご容赦ください。



では今回は、『牛』 ということで書いていきます。


僕は、これまでの人生で、ほとんど牛を見るという機会がありませんでした。


映像や写真では何度でもありますが、生で牛を見る。


そのような機会は子供の頃に多少はあったものの、


今ではほとんど失せてます。


ただ、僕は十二支でいうと丑年の生まれでして、


そういう意味では牛を親しく思ってはいます。



そんな牛はウシ科の哺乳類。


新石器時代(紀元前8500年頃~)には西アジアで家畜化されたそうだ。


農耕の貴重な労働力、またはその肉、その乳、その革などが、


さまざまな形で僕らの役に立ってきている。


民俗的に見ても、この牛は古くから人類の伝説に登場してきている。


ギリシャのミノタウロスや中国は漢民族の祖である黄帝と戦った蚩尤(しゆう)など


牛頭の怪物がそれだ。


京都八坂の祇園神社の祭神も牛頭天王というし、


この牛という生き物は古くから神聖でもあり、そして身近な存在だったことが分かる。


ちなみに 蚩尤は黄帝と戦い破れ、捕らえられ、手枷足枷はめられて殺されたが、


その血がついた手枷足枷はのちに楓の木になり、


秋になればその葉が真っ赤に染まるのだという。



2012年5月6日日曜日

新メンバーの白川玄齋です。句の材料として、唐の詩人の白居易の『春江』という漢詩を訳してみました






●原文:


春江 (唐)  白居易

炎 涼 昏 曉 苦 推 遷  不 覺 忠 州 已 二 年

閉 閣 只 聽 朝 暮 鼓  上 樓 空 望 往 來 船

鶯 聲 誘 引 來 花 下  草 色 句 留 坐 水 邊

唯 有 春 江 看 未 厭  縈 砂 繞 石 淥 潺 湲



●書き下し文:


題: 「春江(しゅんこう)」 (唐)  白居易

炎涼(えんりょう)昏暁(こんぎょう)
推遷(すいせん)すること苦(はなはだ)しく、
覚えず忠州(ちゅうしゅう) 已(すで)に二年なるを。

閤(こう)を閉じて只だ朝暮(ちょうぼ)の鼓(こ)するを聴き、
楼に上りて空しく往来の船を望む。

鶯声(おうせい)誘引(ゆういん)せえられて花下に来て、
草色(そうしょく)勾留(こうりゅう)せられて水辺に坐す。


唯(た)だ春江(しゅんこう)の看(み)るに未(いま)だ厭(いと)わざる有り、
砂を縈(めぐ)り石を繞(めぐ)りて淥(りょく)として潺湲(せんかん)たり。



●語注:

※昏暁(こんぎょう): 夕暮れと明け方、朝と夜のことです。

※苦(はなはだし): 「ひどい」という意味です。

※推遷(すいせん): 移り変わることです。

※淥(りょく): 水が清いことです。

※潺湲(せんかん): 水がさらさらと流れる音のことです。



●現代語訳:


題: 「春の川の風景を詠みました」 

熱さや涼しさ、朝と夜が時とともに早く移り変わって、
こんな忠州(ちゅうしゅう)の田舎に、二年も
いたことにも気づかないくらいでした。

家の門を閉じて、朝と夜を示す太鼓をただ聞くだけで。
高い建物に登って空しい気持ちで行き来する船を眺めるだけの生活でした。

鶯の鳴き声に誘われて花の下までやって来て、
草の緑の色に引き留められて水辺に座っていました。

そこではただ春の長江の見飽きることの無い風景が広がっていました。
砂や石のまわりをめぐる清い水のさらさらとした流れがありました。



●解説:


新メンバーの白川 玄齋 です。
この『鉄塊』の染料の一つとなるべく、これからがんばっていきます。


私はもともと高校の頃から漢文をしておりまして、
その後、漢詩をするようになりました。
それからはこうして昔の漢詩を訳すことも日課としておりました。


今回は唐の詩人の白居易(はくきょい)の漢詩を訳しました。

白居易は、皇帝の玄宗と楊貴妃の悲恋を綴った長編の漢詩の
『長恨歌(ちょうごんか)』の作者として有名です。

白居易は皇帝が変わって低い身分の者にも
科挙(かきょ)という高級官僚の試験を受験できるようになったあとに、
低い身分から科挙に合格して高級官僚の仲間入りをした一人で、
そのために当時は「受験の神様」の扱いになっていました。

彼の詩集が日本に伝わっているのも、
こういう部分の影響が大きいのではと思っています。


元和(げんな)十三年( 818 年)の末、
江州(こうしゅう: 今の江西省九江市)に左遷されていた、
白居易(はくきょい)は、刑を減じられて
忠州(ちゅうしゅう: 今の四川省忠県)に赴任しました。
この漢詩は、そういう時期に詠まれたものです。

江州という場所は当時はとても厳しい場所だったそうです。
忠州という場所はそれよりは大分ましだとは言うものの、
史跡も何もない、ごく普通の田舎だったそうです。

そんな中で、自然の景色の中で自分を慰めていった、
そんな詩人の姿が浮かびます。

私も与えられた環境の中で、全力を尽くしていこう、
改めてそう思いました。


『鉄塊』は自由律俳句の会ですので、こういう漢詩を紹介して、
それに対して皆さんが句を作る、そういう試みはどうかなと、今回思いました。

メンバーの皆さんもご感想を寄せてくれると嬉しいです。
今後とも、よろしくお願いいたします。

2012年5月3日木曜日

第一回 研鑽句会


最高得点句
無邪気に出された舌が汚い

最低得点句
前住民宛に届いたカタログが分厚い
福神漬けと同じ色のカーディガンで来た
友達が高層マンションの二階に住んでいる
空にカッターを当てて さよならエモーショナル


互選集計
(5点) 無邪気に出された舌が汚い◎◎○
(3点) 夕暮れだ逃げろ◎○
(2点) 知人に香典を借りて一枚抜いて渡す◎
(2点) 花の蜜を吸って歩いて吸って歩いてひとりで帰る◎
(2点) 摩耗した部屋にタバコの煙とdub◎
(2点) 幹事の死角に入る○○
(2点) 脱ぎ捨てた服のたわみも 昨日のまま○○
(1点) 春の雨の軒下の知らない猫と居る◎●
(1点) 直射日光を浴びているスナックの外壁○
(1点) ゴマだれで幕を開けた○
(1点) もう会わないというふりだから待て○
(1点) 夕方に入り込んで来た蜘蛛を助けたんだ○
(0点) 老人用手押し車の小さな車輪が昨日の雪を砕いて進む●○
(0点) オリバー・カーンの等身大パネルが作る日陰にコケ●○
(-1点)前住民宛に届いたカタログが分厚い●
(-1点)福神漬けと同じ色のカーディガンで来た●
(-1点)友達が高層マンションの二階に住んでいる
(-1点)空にカッターを当てて さよならエモーショナル●
※特選(◎)2点、並選(○)1点、逆選(●)-1点として集計。


作者発表(ユリイカ 2011年10月号より)

【せきしろ】
老人用手押し車の小さな車輪が昨日の雪を砕いて進む
知人に香典を借りて一枚抜いて渡す
綿毛を蹴散らし親指で首をはねる
直射日光を浴びているスナックの外壁
花の蜜を吸って歩いて吸って歩いてひとりで帰る
この絵馬には願い事が計六つ書いてある
まだ貼られていた表彰状
バス停に置かれた不揃いの椅子には座らず
出かける前に親が喧嘩を始めてしまった
オリバー・カーンの等身大パネルが作る日陰にコケ

【又吉直樹(ピース)】
夕暮れだ逃げろ
無邪気に出された舌が汚い
また物真似されている
前住民宛に届いたカタログが分厚い
天狗のお面で待っているが誰も来ない
ゴマだれで幕を開けた
福神漬けと同じ色のカーディガンで来た
幹事の死角に入る
友達が高層マンションの二階に住んでいる
もう会わないというふりだから待て

【山口一郎(サカナクション)】
夕方に入り込んで来た蜘蛛を助けたんだ
脱ぎ捨てた服のたわみも 昨日のまま
子供の手を握りしめてもいいかい
濁ってくモラトリアムと水平な君
知らぬ間に手に刺さっていたトゲもそのまま
摩耗した部屋にタバコの煙とdub
凪いでる表参道に何を感じようか
空にカッターを当てて さよならエモーショナル

第一回 鍛練句会


最高得点句
今日からニートの女と歩く

最低得点句
マルクスの詩集だよかわいいね


互選集計
(4点) 今日からニートの女と歩く◎◎
(3点) たった一つのめしを食う夜◎○
(3点) 意を決して出るあたたかい雨だ○○○
(2点) 日付けをとり替えて暮れる◎
(2点) ひみつ基地に妹忍び込んでいた○○
(2点) ポンと出た月がまあるい○○
(1点) 貧乏を揺すって桜を見上げる◎●
(1点) 春の雨の軒下の知らない猫と居る◎●
(1点) 片目の伯父を父は見るなと○
(1点) 貸した本から落ちて陰毛○
(1点) 春の麗らの万年床の下のカビ○
(1点) 道暗くやけに黄色の濃い満月だ○
(-4点)マルクスの詩集だよかわいいね●●●●
(無点) なにか捨てて来た道をかえりみる
(無点) ふらふらと来て故郷の空き家の荒れ草
※特選(◎)2点、並選(○)1点、逆選(●)-1点として集計。


作者発表

【藤井雪兎】
片目の伯父を父は見るなと
マルクスの詩集だよかわいいね
ひみつ基地に妹忍び込んでいた

【馬場古戸暢】
貧乏を揺すって桜を見上げる
今日からニートの女と歩く
貸した本から落ちて陰毛

【天坂寝覚】
日付けをとり替えて暮れる
たった一つのめしを食う夜
なにか捨てて来た道をかえりみる

【渋谷知宏】
春の雨の軒下の知らない猫と居る
意を決して出るあたたかい雨だ
ポンと出た月がまあるい

【矢野風狂子】
ふらふらと来て故郷の空き家の荒れ草
春の麗らの万年床の下のカビ
道暗くやけに黄色の濃い満月だ

【木葦】
※選句のみにて参加