◇最高得点句
いちぬけて青い空 畠働猫
夕暮れ迫る部屋に親指の爪 馬場古戸暢
夜猫がそっと触れてくる花びら 畠働猫
◇互選集計
(2点)いちぬけて青い空 ○○
(2点)夕暮れ迫る部屋に親指の爪 ○○
(2点)夜猫がそっと触れてくる花びら ○○
(1点)ハルハクルハルハクルクルユルシテドウカハルハクル ◎●
(1点)喜びと悲しみと春の水門の開け流る ○
(1点)男の霊は右に憑く南無降三世尊明王 ○
(1点)パンを喰らう寝入る ○
(1点)塗りたくる絵の穴があいている ○
(1点)薬ふやして平日押し流している ○
(-1点)ボードレールだ! こんな夜には ●
(-1点)ためいきできえたマッチ ●
(-1点)凝っと見ていた海にloversに笛 ●
(-2点)どこにもいないわたしはわたしだけでわたしとなってここにおることにはおる ●●
(-2点)冴え返る夕陽が垂れてきた ●●
(無点)春爛漫糞で滑った痕がある
(無点)メガネ拭く背中にハロゲンヒーター
(無点)みんなが癒えたあとで転んだ
(無点)虹色の首のドバトの不衛生
(無点)内へ収束する蒲団
(無点)マァリアマァリア黒いマァリア空爆が始まる
(無点)袖を引っ張る女に傾く
(無点)接吻を待つまっすぐ月へのびるくびすじ
(無点)上弦の月へ猫背を伸ばします
以上23句。
※特選◎(2点)、並選○(1点)、逆選(-1点)として集計。
◇作者発表 ※50音順
【小笠原玉虫】
春爛漫糞で滑った痕がある
みんなが癒えたあとで転んだ
薬ふやして平日押し流している
虹色の首のドバトの不衛生
男の霊は右に憑く南無降三世尊明王
【小澤温】
喜びと悲しみと春の水門の開け流る
冴え返る夕陽が垂れてきた
塗りたくる絵の穴があいている
【武里圭一】
どこにもいないわたしはわたしだけでわたしとなってここにおることにはおる
内へ収束する蒲団
ボードレールだ! こんな夜には
ためいきできえたマッチ
凝っと見ていた海にloversに笛
【畠働猫】
マァリアマァリア黒いマァリア空爆が始まる
いちぬけて青い空
接吻を待つまっすぐ月へのびるくびすじ
夜猫がそっと触れてくる花びら
ハルハクルハルハクルクルユルシテドウカハルハクル
【馬場古戸暢】
メガネ拭く背中にハロゲンヒーター
夕暮れ迫る部屋に親指の爪
パンを喰らう寝入る
袖を引っ張る女に傾く
上弦の月へ猫背を伸ばします