第１８回鍛錬句会
最高得点句
秋の朝からみんな鼻血出とるで 水名
（６点）秋の朝からみんな鼻血出とるで ◎◎◎
（４点）まだ死ねず透けるまで米研ぐ ◎◎
（４点）隣のチャイムの鳴り続ける秋の夜 ◎◎
（３点）時間はときどき止まっているわとすっぴんが真顔○○○○●
（３点）橋の上の夜釣りの女か ○○○
（２点）にんぎょうを抱いた少女と夜汽車去る◎
（２点）亀の顔出る波紋◎
（２点）裏切られてぐじゃぐじゃの鶏頭見ている ○○
（２点）先に寝てしまった雨強くなる ◎
（２点）無駄な努力がまた高く売れた○○
（１点）結婚線のない手のひらふたつ ○
（１点）ラッキーな時のウッキー ○
（１点）異動する部下のあいさつ冷静な俺でいた○
（１点）梨剥いてもらおう洗い物の報酬だ ○
（０点）しぐるるや睨む野良居り
（０点）一度溶けて固まった乳房は白い闇○●
（０点）内臓が今日を汚している俎上○●
（０点）明日が迎へに来てただいまと泣く○●
（０点）俺の好きな女と嫌いな女が同じ男を好きだなんてどういうことだ
（０点）甘えて包丁研いでもらった
（０点）毒を盛る時の後退
（０点）着メロに合わせていつまでも歌っていた
（-１点）雪が降るようにしてねらう○●●
（-２点）他人の性交がいくつか行われているこの夜にすべきことは何か●●
※以上全24句。特選（◎）２点、並選（○）１点、逆選（●）－１点として集計。
―――――
作者発表
【中筋祖啓】
ラッキーな時のウッキー
雪が降るようにしてねらう
毒を盛る時の後退
【畠働猫】
一度溶けて固まった乳房は白い闇
にんぎょうを抱いた少女と夜汽車去る
内臓が今日を汚している俎上
【藤井雪兎】
俺の好きな女と嫌いな女が同じ男を好きだなんてどういうことだ
他人の性交がいくつか行われているこの夜にすべきことは何か
着メロに合わせていつまでも歌っていた
【風呂山洋三】
隣のチャイムの鳴り続ける秋の夜
異動する部下のあいさつ冷静な俺でいた
梨剥いてもらおう洗い物の報酬だ
【小笠原玉虫】
しぐるるや睨む野良居り
先に寝てしまった雨強くなる
甘えて包丁研いでもらった
【馬場古戸暢】
亀の顔出る波紋
橋の上の夜釣りの女か
結婚線のない手のひらふたつ
【十月水名】
裏切られてぐじゃぐじゃの鶏頭見ている
時間はときどき止まっているわとすっぴんが真顔
秋の朝からみんな鼻血出とるで
【地野獄美】
まだ死ねず透けるまで米研ぐ
明日が迎へに来てただいまと泣く
無駄な努力がまた高く売れた
秋の朝からみんな鼻血出とるで 水名
（６点）秋の朝からみんな鼻血出とるで ◎◎◎
（４点）まだ死ねず透けるまで米研ぐ ◎◎
（４点）隣のチャイムの鳴り続ける秋の夜 ◎◎
（３点）時間はときどき止まっているわとすっぴんが真顔○○○○●
（３点）橋の上の夜釣りの女か ○○○
（２点）にんぎょうを抱いた少女と夜汽車去る◎
（２点）亀の顔出る波紋◎
（２点）裏切られてぐじゃぐじゃの鶏頭見ている ○○
（２点）先に寝てしまった雨強くなる ◎
（２点）無駄な努力がまた高く売れた○○
（１点）結婚線のない手のひらふたつ ○
（１点）ラッキーな時のウッキー ○
（１点）異動する部下のあいさつ冷静な俺でいた○
（１点）梨剥いてもらおう洗い物の報酬だ ○
（０点）しぐるるや睨む野良居り
（０点）一度溶けて固まった乳房は白い闇○●
（０点）内臓が今日を汚している俎上○●
（０点）明日が迎へに来てただいまと泣く○●
（０点）俺の好きな女と嫌いな女が同じ男を好きだなんてどういうことだ
（０点）甘えて包丁研いでもらった
（０点）毒を盛る時の後退
（０点）着メロに合わせていつまでも歌っていた
（-１点）雪が降るようにしてねらう○●●
（-２点）他人の性交がいくつか行われているこの夜にすべきことは何か●●
※以上全24句。特選（◎）２点、並選（○）１点、逆選（●）－１点として集計。
―――――
作者発表
【中筋祖啓】
ラッキーな時のウッキー
雪が降るようにしてねらう
毒を盛る時の後退
【畠働猫】
一度溶けて固まった乳房は白い闇
にんぎょうを抱いた少女と夜汽車去る
内臓が今日を汚している俎上
【藤井雪兎】
俺の好きな女と嫌いな女が同じ男を好きだなんてどういうことだ
他人の性交がいくつか行われているこの夜にすべきことは何か
着メロに合わせていつまでも歌っていた
【風呂山洋三】
隣のチャイムの鳴り続ける秋の夜
異動する部下のあいさつ冷静な俺でいた
梨剥いてもらおう洗い物の報酬だ
【小笠原玉虫】
しぐるるや睨む野良居り
先に寝てしまった雨強くなる
甘えて包丁研いでもらった
【馬場古戸暢】
亀の顔出る波紋
橋の上の夜釣りの女か
結婚線のない手のひらふたつ
【十月水名】
裏切られてぐじゃぐじゃの鶏頭見ている
時間はときどき止まっているわとすっぴんが真顔
秋の朝からみんな鼻血出とるで
【地野獄美】
まだ死ねず透けるまで米研ぐ
明日が迎へに来てただいまと泣く
無駄な努力がまた高く売れた
秋の朝からみんな鼻血出とるで ６点
返信削除◎「世界滅亡の朝を思わせる。かなりリスキーな書き方だとは思うが、このような句は自由律の世界にはあまりないので評価したい。」（雪兎）
◎「特選。『出とるで』言ってる場合ではあるまい。みんな出てるとは、異常事態ではないか。放射線の影響か、そうでなければスタンドの攻撃を受けているのだ。早く本体を見つけて叩かなければ、第５部（スタンドの凶悪性からこれは絶対に５部）完になってしまう。」（働猫）
◎「『出とるで』のつっこみ方が、見事すぎる。」（祖啓）
△「残念ながら句意は図れませんでしたが、気になった句。『秋の』とつくだけで、しみじみとした感じになる不思議。」(洋三)
『鼻血』という単語に対して、『出とるで』の相性が良すぎる。
削除他にも、このシリーズがあるかもしれません。
まだ死ねず透けるまで米研ぐ ４点
返信削除◎「今回ズキッとくる句が多かったのですが、こちらは最も胸が痛くなった句。作者の静かな絶望と苛立ちが伝わってきます。死にたい気持ちなのに飯の準備をするという矛盾。研いで研いで、ぬかが落ちすぎて透き通ってくる米ともとれるし、そうやって一心に米を研ぎ続けているうちに自分まで透けてくるような気がする。酒鬼薔薇くんが『透明な存在』って読んだ諦観のことなどもぞっとしながら思い出し。初見一発で特選にとらせて頂きました。」（玉虫）
〇「黙々と台所で作業をしていると、こういう状態になることがある。」（古戸暢）
○「米のとぎ汁って、なんか霊的だ。そういえば、映画のキョンシーで何故か、ご飯に箸を突き刺していた謎が知りたくなった。」（祖啓）
△「米が透けるまで研げるなら、まだ大丈夫。」（十月）
△「既視感のある句だ。放哉あたりが詠んでいそうな。（ほめてはいません。）死に近い人が今回の参加者にあったろうか。死に遅れた、という気持ちだろうか。『米を研いで炊いて食う』という生きるための行為と『死』に向かう自分との矛盾を詠んだのだと思うが、これは本当に死に瀕した人が詠むべき句であろう。あと、研ぎ汁は透ける一歩手前でいいそうです。」（働猫）
隣のチャイムの鳴り続ける秋の夜 ４点
返信削除◎「秋の夜の景を想像できた。」（古戸暢）
○「他の季節の夜だったらどうなるだろうか、と考えるとすごく楽しい。自由律は別に季節を敵視しているわけではないのだから。」（雪兎）
○「並選。何があったのだろう。夜逃げだろうか。チャイムや電話のベルは悲痛な呼び声だ。不在がわかっても、関係を断たれたことを認められずに呼び続けているのだ。無関係ながらも身につまされる。しかし迷惑なのでぼくはすぐに警察に電話するよ。」（働猫）
時間はときどき止まっているわとすっぴんが真顔 ３点
返信削除○「アンチエイジングでしょうか。努力しだいでは時間を遡らすことも可能なようですね。『真顔』は真剣と書いてマジと読むみたいに捉えました。」(洋三)
○「女性は時々すごく神秘的な事を呟くのだが、すっぴんの時に呟いてくれるのは何だかありがたい。」（雪兎）
〇「冗長な感じもするが、こういう句も時には面白いのかもしれない。」（古戸暢）
○「鏡の向こうの世界がたしかに、時間が止まっているかのような錯覚を覚えるのはなぜだろう？」（祖啓）
●「今回好きな句ばかりで、本当に逆選選ぶの苦労致しました。止まっているわ、までと、すっぴん、が、真顔、が、ちょっとバラバラしてる印象だったのでとらせて頂きました。ちょっと状況が分からない。うん、あ、そうか、えっちぃことしてて女の方がこう言ったのかな？とも、いま思いました。やっぱりちょっと分からないです。時が止まってて幸せなのか、それとも何とも言えない倦怠感を感じているのか。分からなくてとっちゃいました。」（玉虫）
△「村上春樹の小説に出てきそうな女だ。現実に存在することは許されない類の女である。どうせ耳の形が魅力的なのだろう。双子かもしれない。」（働猫）
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削除橋の上の夜釣りの女か ３点
返信削除○「並選。たぶん夜釣りではない。身投げを思案中か、そうでなければすでにこの世の者ではない。通りすがりにそれを見てしまって、言い訳のように『ん、夜釣りか……』と思い込もうとしているのだ。早く戻って確かめるんだ。さあ。ほれ。さあ。」（働猫）
○「時代劇に出てきそうな風景。『女、こういう男を見なかったか』なんて聞かれたり、辻斬りでいっきにバッサリやられたりして。」（十月）
○「女らしからぬ行動に、何故か魅力を感じるひととき。」（祖啓）
△「一人で夜釣りしてるなんてシヴい女性です。いろいろ気を付けて！」（玉虫）
△「この女性が釣っているのは魚じゃないような気がする。」（雪兎）
△「夜の海、橋に女がいて夜釣りをしている。なんともシュールです。本当は何していたのか。」(洋三)
急に不安になってきました。
削除にんぎょうを抱いた少女と夜汽車去る ２点
返信削除◎「絵になる組み合わせ。情景がすぐに浮かびました。『にんぎょう』ひらがななのが、またいいです。」(洋三)
△「絵的には好きです。」（十月）
亀の顔出る波紋 ２点
返信削除◎「山中のしずかな沼か池の風景でしょうか。波紋は広がるものの音はない。静寂の世界にひかれました。」（十月）
△「大好き。写生句ですね。亀大好き。静かな池面が目に浮かびました。ふとした時に目についた光景を、こうしてさらりと詠む。憧れを覚えます。私もこんなふうに詠みたいものです。」（玉虫）
△「性的な意味がありそうですね。いやらしい。お風呂での戯れだろう。何をやっているのだ。」（働猫）
△「観光名所が浮かんできた。」（祖啓）
裏切られてぐじゃぐじゃの鶏頭見ている ２点
返信削除〇「ぐじゃぐじゃなのは自身か鶏頭か。気になります」（古戸暢）
○「ああ、身につまされますね。ぐじゃぐじゃの鶏頭と同じように心も千々に乱れているのでしょう。ぐじゃぐじゃなのが鶏頭なのがよかった。真夏の焼けるような日差しの下で激しい色彩で、そんな鶏頭がぐじゃぐじゃっていうところに激しさが表れている気がします。大好きです。」（玉虫）
△「『ぐじゃぐじゃ』にしたのは自分なのだろう。ヒステリーがおさまったあとの景か。鶏頭が鶏の頭だったら猟奇的な光景になるね。チキン・ジョージ。」（働猫）
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返信削除無駄な努力がまた高く売れた ２点
返信削除○「並選。神は見そなわす。無駄と思うことも続けていればこんな見返りがあるかもしれない。無用の用。無駄なんてことはこの世にはないのだ。ぼくの石も高く買ってください。」（働猫）
○「高く売れたのだから無駄じゃないような気がするし、皮肉っぽくもあるが、どこか明るく元気づけられました。」（十月）
△「身も蓋もないけど、労働ってこんな感じですよね。」（玉虫）
結婚線のない手のひらふたつ １点
返信削除○「恋人同士が手相を見せ合っている。そんな状況を思い浮かべました。切ないけれど、おかしみが感じられます。」(洋三)
△「ぢつと手を見る(笑) こういう人愛しいなぁ。そのじっと見ている手を両手でぎゅーっと握りしめて差し上げたくなります。」（玉虫）
△「岩見沢で祖啓さんに手相を見ていただいたことを思い出しました。（ん、独身です。）『結婚線のない手と手をつなぐ』この方がより哀しいか。」（働猫）
ラッキーな時のウッキー １点
返信削除○「理由なんか分からないけど大好きです。とらずにいられませんでした。ラッキーな時のウッキー。声に出して読みたくなりますね。」（玉虫）
△「そういえば猿の真似以外で『ウッキー』って言った事がない。」（雪兎）
△「これは説明が必要であろう。」（働猫）
異動する部下のあいさつ冷静な俺でいた １点
返信削除○「あなたような上司の下で働けたら、どれだけやりがいがあるだろうか…」（雪兎）
△「努めて平静を装ったということか。あるいは何の感慨もなかったのかな。準備していないと感情を引き出せないことってありますよね。ぼくも別れの際に何を言えばいいのかいつもわからない。」（働猫）
△「こういう人、けっこういますよね。」（十月）
△「軍隊のような風景。軍隊は別名、『運隊』だったらしい。こうなってしまったら、とにかく敬礼するしかない。」（祖啓）
梨剥いてもらおう洗い物の報酬だ １点
返信削除○『この梨は剥いてもらう、より、剥かせる方が絶対いい。所帯じみた部分を隠さず、正直さも好ましい。しかし、これが行き過ぎると、本当に家事をやらされているおっさんになってしまうので、ささやかなる抵抗としてもっと言葉使いに遊んでほしい 』（地野）
△「いい旦那さんだなぁ。梨剥いたらまた洗い物出ちゃうなと気になりましたｗ」（玉虫）
△「子供の心境として読むと微笑ましいが、大人の男だとすると『何を甘えているのだ』と言いたい。家事とは修羅の道である。一意専心。ただひたすら万事に心を傾注して挑むものだ。それは求道であり、見返りを求める類のものではないのである。（ん、独身です。）」（働猫）
しぐるるや睨む野良居り ０点
返信削除△「睨まれている主体は何者なのか。野良は野良猫と読んだが、他のものの可能性もあるのかな。そういえば、野良犬というものもなくなってしまった風景ですね。私たちにはもう詠めないものになってしまったのかもしれないですね。」（働猫）
△「野良犬？ 野良猫？ いずれにせよたくましそうです。」（十月）
一度溶けて固まった乳房は白い闇 ０点
返信削除○「チョコレートを連想させる表現と乳房の相性が素晴らしくて取った。定型ならば、すぐに五、六句つくれる多様なイメージの源泉のようなモチーフ。かつてヨーゼフ•ボイスという美術作家が、金塊をまるまるひとつ溶かして型にいれ冷やし、小さな金の兎に変えるパフォーマンスを行っていたが、乱暴に言えばそれは、外から加えられた『熱』がもたらす、同じ質量において全く新しい価値を持つイメージを生み出す『付加価値』のプロセスを表していて、例えばたぶんそれは、相手を好きなあまり市販のガーナを溶かしておっぱい型チョコをつくってしまうような女の子たちに捧げられている。この、原型のガーナとおっぱいチョコの、味や食感のちがいこそが詩そのものである。同じはずなのに、そうとは思えないもの。詩人は何でもない言葉に、特別な価値を与える錬金術師でなければならない。しかしながら残念なことに、この句では下五がそれを諦めている。白も闇も『なんとなくポエジー』で選ばれた語で、すでに使い古されていはしないか。僕にはデッサンを途中で投げ出したような印象を受けた。何のためにわざわざ『一度』と表現しているのかがわからないままなので、せめて前に触れたよりも冷たくなった感じだとか、以前にはなかった苦味だとか、より主観的で明確な五感の機微を伝えたいところ。他の方の解釈を聞いてみたい』（地野）
▲「乳房＝白い闇は好きな表現ですが、なぜ一度なのでしょうか。溶けたり固まったりしなくても白い闇のような気もします。」（十月）
△「舐める？」（祖啓）
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返信削除明日が迎へに来てただいまと泣く ０点
返信削除○「こちらも色濃い諦念のようなものに非常に惹かれました。明日なんて来て欲しくないのに迎えに来ちゃう。その明日から見ればこちらは過去？過去の自分に戻ってきたよと挨拶して泣く。どんなに過酷な明日なのかと思います。それでも時は流れているから明日は避けられない。生きている限りは。人生ですね。」（玉虫）
●「申し訳無いが擬人化はあまり好きではない。作り事に思えてしまうので。」（雪兎）
△「どういう状況なのかな。ちょっとイメージできなかった。」（働猫）
俺の好きな女と嫌いな女が同じ男を好きだなんてどういうことだ ０点
返信削除△「理不尽に思うかもしれないが、それが現実であるし、『俺』は実はまったく無関係である。蚊帳の外だ。あるいは『女』と『男』は画面の中なのかもしれない。さびしい。さびしい。」（働猫）
△「モテモテですなぁ。」（玉虫）
△「好きな女が男に振られたらチャンス到来ですね。」（十月）
甘えて包丁研いでもらった ０点
返信削除△「17『梨剥いてもらおう洗い物の報酬だ』と言い、この句と言い、家事に対する覚悟が足りないのである。梨を剥いてくれなくとも、甘えてくれなくとも、淡々と家事をこなす求道者がここにいるというのに。（ん、独身です。）」（働猫）
毒を盛る時の後退 ０点
返信削除△「毒を盛ることは後退なのかな？立ち止まって考えさせられました。後退と言ったら可哀そうだな～。よくないことだけど、そうすることで一歩前進したのだと思いたい。」（玉虫）
△「人を呪わば穴二つ、ということかな。精神的な後退、ということか。それとも、もしこれが祖啓句だとしたら、もっと違う意味があるのだろう。忍者の動きのことかもしれないね。」（働猫）
△「敵の攻勢に陣地を明け渡す時、井戸に毒でもいれたのでしょうか。最終手段ですね。」（十月）
着メロに合わせていつまでも歌っていた ０点
返信削除△「出たくない相手の着メロを敢えて好きな曲にしている人の話、聞いたことがあります。恐らくはそういうシチュエーションなのでしょう。何だか愉快な句です。」(洋三)
△「出たくない電話であるが、自分で好きで設定した着メロなんだろう。いつまでも歌えるということは相手も切らずにずっと呼び出している。どっちも決断や行動ができないでいるのだ。めんどうくさい二人である。」（働猫）
雪が降るようにしてねらう －１点
返信削除○「たしかに雪ってピンポイントで降ってきますね、目とか鼻とか。」（十月）
●「雪が積もっている木の枝めがけて雪つぶてを投げる。そんな景でしょうか。懐かしい子供の頃を思い出します。でも、まだ秋なのになぜ雪の句なのでしょうか。勿体ないので逆選でいただきます。」(洋三)
●「逆選。直喩でありながらここまでイメージしにくい比喩があるだろうか。もしかして自分が知っている雪とは違うのだろうか。『雪』は雪兎の隠語だったりしてね。それならば多少イメージしやすいかもしれない。」（働猫）
△「最初意味がわからなかったのだが、なかなか風情のある狙い方だ。」（雪兎）
猫さんの句評を見て、なるほど、これは北海道民の感覚だと思いました。
削除他人の性交がいくつか行われているこの夜にすべきことは何か －２点
返信削除⚫「これは、格好つけているのに何もすべきことがない文学にかぶれたダサい大学生の深夜のTwitterのつぶやきであって、詩ではない。せめてそんな夜に、あなたは独りで何をしていたのか、打ち明けてみせてほしい。そうでないと、あなたの憧れはそこから先に進まない」（地野）
●「何を言っているのか、いまいち理解できなかった。」（古戸暢）
△「You性交しちゃいなYO！！(・∀・)」（玉虫）
△「性交ではないかな。」（働猫）
△「『いくつか』というフレーズが即物的で好きです。高校生男子は毎夜、こういうことを考えているのでしょう。」（十月）
ctrl+c、ctrl+vがすごく役立ちました。
返信削除先に寝てしまった雨強くなる ２点 （誤植訂正の為、末尾に掲載）
返信削除◎「疲れていたのか、先に寝てしまう。あまりによくある、ありふれた光景だ。しかしながら、誰か共に眠る人がいる暮らしなのだろうか、にわかに一人ではないことが暗示されている。
一人で目が覚めるよりもずっと慎重に上体を静かに起こすと、雨が降っている。眠る前は降っていたのだろうか。降ってはいたのだろうが、ずっと激しくなったように感じられる。この、意識か耳から順に目覚めていく感覚が特に生々しく、敏感だ。しだいに慣れてきた暗闇に目を凝らすと横には誰かの寝顔があって、そのとき初めて、今の自分同様にその人を、この雨の中に置き去りにされたような気持ちで寝かせてしまったことに気づく。あまりになんでもないことなのだが、だからこそ読んだときに各人それぞれの暮らしに像を結ぶのではないか」（地野）
△「『先に寝てしまった』のなら雨が強くなるのを分からないのではと思いました。ただ、『雨強くなる』からは不安や心配な気持ちが感じられます。好きな句です。」(洋三)
△「『寝る』というと、つい男女の同衾を思ってしまいますが、これは友人同士とも読めますね。旅行などの宿泊の際に、寝入るまで尽きない話をしていた。相手が眠ってしまうまで聞こえていなかった雨の音が急に大きく聞こえてきたのだろう。雨は強くなったわけではない。人の声が途切れたことで意識されたのだ。」（働猫）
内臓が今日を汚している俎上 ０点（誤植訂正の為、末尾に掲載）
返信削除○「何か嫌なことがあって、それを思い出しながら魚をさばいている。そんな感じでしょうか。鬱々としていて好きです。」(洋三)
●「漢字が難しくて読めなかった。」（祖啓）
△「こちらも米研ぐの句と同様に、生きること、食うこと、食うって酷いし醜いよねみたいな厳しい視線を感じられます。」（玉虫）
△「内臓ってどこか不吉ですよね。最後は『俎』だけでいいような気が。」（十月）
はじめての鉄塊句会、予想以上に成績で驚いています。ありがとうございました。まだ自分の得意手が見つかっていないので、今後、不安なんですが、また精進していきます。
返信削除私もいろいろ試している最中です。一緒に頑張りましょう～
削除中筋様、お忙しいところまとめの集計ありがとうございました。生活が荒れており、苛立を句や講評にぶつけてしまったような形で、初回は色々反省の残るものでした。一度、お会いして句会に参加できるような場があれば是非皆様にご挨拶させていただきたく思います。ありがとうごうございました。
返信削除こちらこそありがとうございました。俳句の中の詩、詩の中の俳句を考えるいいきっかけになりました。いつかお会いできる日を楽しみにしております。
削除地野さんへ
削除よろしくお願いいたします。
困難がどこに存在するのか、俳句を通じて少しずつ、照らし合わさると良いですね。
と、なると・・・、具体的な物体や人物の存在が句に登場すると、なんだか良さそうな気がしてきました。
削除それらをヒントにしてみます。
たぶん地野さんの問題は、『気』そのものにあるような気がします。
削除・色々と気をつけないといけないな
という感想になりました。
おそらくは、社会に問題があるというよりも、『気』の流れを改善する必要に迫られているような気がする？
食事は何を食べているのですか？
ん？？？
削除そうでした、色々と体調管理につとめてみます。
これ自体が、答えか。