※コメント前半部は
こちら。
※コメント後半部は
こちら。
【最高得点句】(2句)
剃り残しあり初夏ののどぼとけ(9点)
あなたが笑つている私は着ぐるみの中(9点)
【自由律俳句上位句】(5句)
あなたが笑つている私は着ぐるみの中(9点)
わたしたちのふりかえるのがとてもよくみえる(8点)
鎌の刃に去年を生きた草(8点)
朝のマウンドに遺骨(7点)
ベビーカーよけて愚痴のつづき(7点)
【定型俳句上位句】(3句)
剃り残しあり初夏ののどぼとけ(9点)
花冷えのつなぐほかない手があった(8点)
生命線運命線も春の泥(6点)
【題詠句上位句】(5句)
痛いふりしないと悪い気がして天井を見た(7点)
痛すぎて止める新技柏餅(4点)
ここが痛点 薔薇いつせいに散る(3点)
痛い方へと蝶は飛ぶ(3点)
胃痛のあおぞら澄み切っている(3点)
【コンプリート句】(◎と○と●のすべてを獲得した句)(6句)
椿落ちて大音響の汽笛かな(4点)
青春とは何だ答えろ春嵐(3点)
母の日に炎のごとき花贈る(5点)
虹色に暮れていくのが農村だ(2点)
人を殺した手が水をすくう(4点)
漢らに陣痛きたる緑の夜(2点)
―――
互選集計
(9点)剃り残しあり初夏ののどぼとけ ◎◎○○○○○
(9点)あなたが笑つている私は着ぐるみの中 ◎○○○○○○○
(8点)わたしたちのふりかえるのがとてもよくみえる ◎○○○○○○
(8点)花冷えのつなぐほかない手があった ○○○○○○○○
(8点)鎌の刃に去年を生きた草 ◎◎○○○○
(7点)朝のマウンドに遺骨 ◎○○○○○
(7点)痛いふりしないと悪い気がして天井を見た ◎◎○○○
(7点)ベビーカーよけて愚痴のつづき ◎○○○○○
(6点)牛ゆっくりと口動かしながら春ですなぁ ○○○○○○
(6点)生命線運命線も春の泥 ○○○○○○
(5点)母の日に炎のごとき花贈る ◎◎○○●
(5点)柿わかば大統領の顔のシャツ ○○○○○
(5点)枯れていない花を捨て家を出る ◎○○○
(5点)たわむれを墓の上 ◎○○○
(5点)眼の奥を川が流れてゐて痛し ◎◎○
(5点)背を向けても流れている川 ○○○○○
(4点)蛇苺はじめてなんてこんなもの ◎○○
(4点)痛すぎて止める新技柏餅 ○○○○
(4点)人を殺した手が水をすくう ◎○○○●
(4点)椿落ちて大音響の汽笛かな ◎◎○○●●
(4点)カプセルの未熟児笑む五月 ○○○○
(4点)眼帯の中の眼も閉ぢぬ ◎◎
(3点)嫌われたいのか綿パンが白い ○○○
(3点)桜咲け米寿の友が笑うから ○○○
(3点)痛い手をさして盤が近い ◎○
(3点)つまりだからけれどやっぱりの私 ○○○
(3点)灯台の真白きに君立てば夏 ◎○
(3点)ここが痛点 薔薇いつせいに散る ○○○
(3点)颯爽と東京へ出る春の泥 ○○○
(3点)胃痛のあおぞら澄み切っている ◎○
(3点)痛い方へと蝶は飛ぶ ◎○
(3点)新緑や双子の片割れだけが泣き ○○○
(3点)青春とは何だ答えろ春嵐 ◎○○●
(3点)窓開けて逆子体操聖五月 ◎○
(3点)ぼくにだけみえるともだちマグノリア ○○○
(2点)恋の痛み知らずにさくらんぼ実りました ○○
(2点)迷いなく咲いていてみち見失う ○○
(2点)水面打ち船舶の飛ぶ立夏かな ◎
(2点)忘れた人の名花瓶に挿して春 ○○
(2点)虹色に暮れていくのが農村だ ◎○○●●
(2点)死を避けてホルモン注射の痛み ◎
(2点)ソース瓶ソースに汚れ祭果つ ○○○●
(2点)掃除機が敷居にころげ立夏なる ◎
(2点)安心しろ痛点ははずしてある ○○○●
(2点)漢らに陣痛きたる緑の夜 ◎○●
(2点)闇に何も見ない俺の眼 ○○
(2点)暑い日だった祖母の部屋に鉄格子 ○○
(2点)春芽吹く枝の痛みがあればこそ ○○
(2点)夏の庭曲がり切れずに10t車 ○○
(2点)頭痛薬並べてメッセージふふふ ◎
(2点)トンガという国ご存知か五月場所 ○○
(1点)脱臼の痛みに青ざめてひとり ○
(1点)レンブラント光線 シロツメクサの冠をください ○○●
(1点)春が来ても男は生きてる無駄なのか ○
(1点)また痛車のキャラがわかった ○
(1点)遠雷や移転が進む水没地 ○
(1点)あをみどろの青きらきらと指すりぬけてゆく ○
(1点)青き踏む集合写真を撮らぬ人 ○
(1点)雑踏の一人は射抜かれてをりぬ ○
(1点)五月空斬り裂いてこそつばくらめ ○
(1点)十六夜や悪びれもせず帰宅せり ○○●
(1点)痛飲の夜花底蛇を知る ○
(1点)転がったレジ袋 ずっとずっと見守った ○
(1点)人間と等身大の水中花 ○
(1点)栗饅頭イガごと入れて痛てててて ○
(1点)つかれてねむるこども実家の香り ○
(1点)痛いさ 慣れているだけ ○
(1点)涙より柔らかな、牡丹 ○
(1点)満月の鏡一枚叩き割る ○
(0点)裏庭の牡丹の妖しく夜の女かよ ○●
(0点)道欠けの月夜見の森黄泉の守 ○●
(0点)リツイートされ痛い ○●
(-1点)三日月をあしらふビルの島に母といふ母 ○●●
(-1点)たしかに今もひとり深爪の痛さ ●
(-1点)膨れ上がる唇痛々しいみどり ●
(-1点)拭いても汗拭っても汗 ○●●
(-1点)「滅ぼせ」と頭蓋の中を蟲が這う ○●●
(-4点)痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い脚も雨も電話も ○●●●●●
(-5点)あまりにも、とにかく頭が痛すぎる ○●●●●●●
(無点)美少女の幽霊宿り藤の花
(無点)あなたの背抱きつつ受け入れた痛み
(無点)迷ったままで日が暮れる
(無点)蟇鳴くや本当の愛知らぬまま
(無点)頭の痛い昨夜くらったバーボンだ
(無点)痛みすら告げず散る葉ひとつひとつみっつ
(無点)夜が明ける痛み止めまた飲む
(無点)吹き上げられて轢かれ蝶
(無点)風車使徒としてたたずんでいる
(無点)腰痛のやうに高まる卯波かな
(無点)痛痒し蚊を仕留めたる掌は
(無点)五月闇行方不明の偏頭痛
(無点)絹莢や従順という青臭さ
(無点)旅先で出会ったことのない虫が飛んでいる
(無点)痛風の辛さ肴に発泡酒
(無点)みどりの日にみどりのない俺がいる
(無点)行く春を少しの汗と歩きます
(無点)満月や血祭り毎の痛み忌み
(無点)雨になる空映しみどりの葉
(無点)手術後の抜糸痛くて蚊がうざい
(無点)寂しがらせる天才だ君も僕も
(無点)痛い痛いと言う今朝は青空
(無点)呪い歩けば三日月の低く
※特選(◎)2点、並選(○)1点、逆選(●)-1点として集計。
―――
作者発表(※五十音順)
【青山茂根】
たわむれを墓の上
雑踏の一人は射抜かれてをりぬ
リツイートされ痛い
【うぐいす】
忘れた人の名花瓶に挿して春
蛇苺はじめてなんてこんなもの
恋の痛み知らずにさくらんぼ実りました
【圓哉】
春が来ても男は生きてる無駄なのか
行く春を少しの汗と歩きます
痛飲の夜花底蛇を知る
【オカピート】
わたしたちのふりかえるのがとてもよくみえる
青春とは何だ答えろ春嵐
五月闇行方不明の偏頭痛
【小川春休】
吹き上げられて轢かれ蝶
掃除機が敷居にころげ立夏なる
痛痒し蚊を仕留めたる掌は
【大原鮎美】
迷ったままで日が暮れる
夏の庭曲がり切れずに10t車
栗饅頭イガごと入れて痛てててて
【小笠原玉虫】
呪い歩けば三日月の低く
十六夜や悪びれもせず帰宅せり
満月や血祭り毎の痛み忌み
【葛城真史】
涙より柔らかな、牡丹
「滅ぼせ」と頭蓋の中を蟲が這う
あなたの背抱きつつ受け入れた痛み
【北大路京介】
人を殺した手が水をすくう
遠雷や移転が進む水没地
死を避けてホルモン注射の痛み
【榊倫代】
窓開けて逆子体操聖五月
レンブラント光線 シロツメクサの冠をください
ここが痛点 薔薇いつせいに散る
【さくら】
雨になる空映しみどりの葉
絹莢や従順という青臭さ
痛みすら告げず散る葉ひとつひとつみっつ
【柴田千晶】
朝のマウンドに遺骨
人間と等身大の水中花
漢らに陣痛きたる緑の夜
【渋谷知宏】
牛ゆっくりと口動かしながら春ですなぁ
椿落ちて大音響の汽笛かな
たしかに今もひとり深爪の痛さ
【白川玄齋】
背を向けても流れている川
青き踏む集合写真を撮らぬ人
痛い痛いと言う今朝は青空
【鈴木牛後】
みどりの日にみどりのない俺がいる
生命線運命線も春の泥
頭痛薬並べてメッセージふふふ
【鈴木桃子】
あなたが笑つている私は着ぐるみの中
美少女の幽霊宿り藤の花
手術後の抜糸痛くて蚊がうざい
【卓】
カプセルの未熟児笑む五月
灯台の真白きに君立てば夏
脱臼の痛みに青ざめてひとり
【タケウマ】
あをみどろの青きらきらと指すりぬけてゆく
剃り残しあり初夏ののどぼとけ
安心しろ痛点ははずしてある
【天坂寝覚】
闇に何も見ない俺の眼
満月の鏡一枚叩き割る
夜が明ける痛み止めまた飲む
【中筋祖啓】
転がったレジ袋 ずっとずっと見守った
虹色に暮れていくのが農村だ
あまりにも、とにかく頭が痛すぎる
【なかやまなな】
嫌われたいのか綿パンが白い
柿わかば大統領の顔のシャツ
膨れ上がる唇痛々しいみどり
【ニレ】
つまりだからけれどやっぱりの私
道欠けの月夜見の森黄泉の守
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い脚も雨も電話も
【畠働猫】
寂しがらせる天才だ君も僕も
迷いなく咲いていてみち見失う
痛い方へと蝶は飛ぶ
【馬場古戸暢】
拭いても汗拭っても汗
花冷えのつなぐほかない手があった
胃痛のあおぞら澄み切っている
【藤井雪兎】
ベビーカーよけて愚痴のつづき
新緑や双子の片割れだけが泣き
また痛車のキャラがわかった
【風呂山洋三】
裏庭の牡丹の妖しく夜の女かよ
颯爽と東京へ出る春の泥
頭の痛い昨夜くらったバーボンだ
【本間鴨芹】
鎌の刃に去年を生きた草
トンガという国ご存知か五月場所
痛風の辛さ肴に発泡酒
【前田獺太郎】
風車使徒としてたたずんでいる
五月空斬り裂いてこそつばくらめ
痛いさ 慣れているだけ
【松田畦道】
暑い日だった祖母の部屋に鉄格子
ぼくにだけみえるともだちマグノリア
痛すぎて止める新技柏餅
【三島ゆかり】
三日月をあしらふビルの島に母といふ母
水面打ち船舶の飛ぶ立夏かな
腰痛のやうに高まる卯波かな
【山崎智佐】
旅先で出会ったことのない虫が飛んでいる
母の日に炎のごとき花贈る
春芽吹く枝の痛みがあればこそ
【山田露結】
眼帯の中の眼も閉ぢぬ
ソース瓶ソースに汚れ祭果つ
眼の奥を川が流れてゐて痛し
【りんこ】
つかれてねむるこども実家の香り
桜咲け米寿の友が笑うから
痛いふりしないと悪い気がして天井を見た
【ロケッ子】
枯れていない花を捨て家を出る
蟇鳴くや本当の愛知らぬまま
痛い手をさして盤が近い
以上全34名。
※句の並びは、自由律俳句、定型俳句、題詠句(「痛」)の順。