自身が男だからだろうか、過去に拾った句を見ていると「女」がやけに目につくのである。自身が女であれば、「男」を詠むようになるのだろうか。とにもかくにも、「女」好きと呼ばれないことを切に願う。
存外に短いスカートだった
遠く女子高生は夏服
おごらせない女を誘う
女物の傘に寄り添う
しきりに振り返ってくる深夜の女だ
女の鬢も汗ばむ夕刻
風呂上がりの女が歩く夜だ
※当初は、タイトルを「近作七句」としていましたが、「近作」とは「新作」であるらしいので、「近作」を削りました。七句はいずれも、今夏の『草原』に発表済の句です。
馬場様
返信削除御作拝読しました。
◎おごらせない女を誘う
この一句に強く共感しました。
もし誘いにのってきたら、私はこう思います。
(おごりでなくとも飲みたいのだから、私は相当好かれているに違いない)
たいへんな勘違いです(笑)。
女にしてみればただ、借りをつくりたくないだけだったりするんですね。
他の句も、『女』という謎めいた存在に対し、程よい距離から冷徹な観察の眼差しが注がれており、興味深かったです。
今後も益々のご健吟を。
では、次回句会にて、また。
畦道拝
どうもありがとうございます。
削除「『女』という謎めいた存在に対し、程よい距離から冷徹な観察の眼差し」との評、自分では気付くこともなかっただろうことで、とても興味深かったです。
今後ともよろしくお願いいたします。
私も「おごらせない女を誘う」が一番好きですね。
返信削除こういう人が逆に好みなので(笑)
次点で「しきりに振り返ってくる深夜の女だ」。
こんな時はわざと遅く歩いてやり過ごすようにしています(;´∀`)
どうもありがとうございます。
削除こういう女の方が、誘いやすくはあります。
また、年々振り返られやすくなっている気がします。気のせいでしょうか。
遠く女子高生は夏服
返信削除この句をいただきます。
僕にはもはや古いことなんですが、青春を思い出しました。
次点で、女の鬢も汗ばむ夕刻
この句に、軽くエロスを感じてしまいました(汗)
どうもありがとうございます。
削除実は「遠く」の句は、最初は鉄塊に出そうと思っていました。凡ミスによって、逆になってしまったのでした。
どれも甲乙つけがたいのですが
返信削除「遠く女子高生は夏服」
が、一番好きです。
思い出にしても実景にしても、うっすらかがやいて見えます。
半透明な感じ、というか。
次点となるとまた難しいですが
「しきりに振り返ってくる深夜の女だ」
が、今の気分では好きです。
女との関係性によって意味合いが変わってくる所が、なんとも。
どうもありがとうございます。
削除「遠く」の半透明さは、おじさんの域に達した者だけが気付く気がします。
「しきり」の句は両方に読めるので、わかりにくいかと不安視していました。よかったです。