2012年11月4日日曜日

七句

「take」

この前の記事のコメント欄にて、自由律俳句において「てく」という表現が適当かどうかという質問が挙がった。それに対する回答の一助になればと思い拙句を調べているうちに、その話は終わった感じになっていた。せっかくなので、ここに載せてみる。

なお、拙句に関して言えば、その句数は「て行く」>「ていく」>「てく」>「てゆく」の順となった。
「てく」を用いる背景には、口語性重視のほか、韻律の問題もある気がした。

夢が覚めてく朝のベル鳴る

夜空晴れてく明日は休日

葉桜へ吐く煙のぼっていく

水かさが増えていく小雨だ

飛行機雲が崩れて行く城を出る

幾重にも飛行機雲が伸びて行く

雲の逃げてゆく満月の鮮やか


※近作ではありません。

7 件のコメント:

  1. 「夜空晴れてく明日は休日」

    この句をいただきます。
    これは「てく」で正解ですね。いいリズムです。
    話者の存在も見えて来ます。

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    1. 「何々してった」のように「てった」も結構見るなあ、と自分で補足。

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    2. どうもありがとうございます。
      拙句データベースで検索してみたのですが、

      てった…0件
      ていった…1件
      て行った…2件

      となりました。

      ぜひ雪兎さんも、「tetta」で記事を。

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    3. データベース作ってるんですか?すごいですね。
      私は句帳に万年筆で書きつけるというアナログな方法なので、検索にかなり時間がかかりそうです(;´∀`)

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    4. 思いついた句を携帯に打ち込み、家に帰ってPCのワードファイルに入れているだけです。検索機能が使えるので、たまに便利です。

      句帳に万年筆、いいですね。探してみます。

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  2. 「てく」「ていく」「てゆく」よく使いますが、頻度とかは意識した事なかったですね。前の記事の「ヒビ割れてく」ですが、最初は「ていく」でした。
    口唱してるうちに「てく」になったものです。

    今回の古戸暢さんの句
    「葉桜に吐く煙のぼっていく」
    「雲が逃げてゆく満月の鮮やか」
    こちらを頂きます。

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    1. どうもありがとうございます。
      今回は私もいい機会になりました。
      うたである以上、口唱性は大事ですね。

      先ほどからひとりで「ていく」関係の文を唱えているのですが、
      どうも思ったより、「てく」や「てゆく」を普段使わないような気がします。方言もあるのでしょうが、「ていく」が多いようです。このことが句へも反映されているのかもしれません。

      他の地域の方はどうなんでしょうか。
      ぜひ、「take」記事を。

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